昨年、ふとした縁があって東アジア最大の食品展覧会に行くことができた。その名も・・・
このFOODEXには、業者や食品関係者のみしか入ることができない。交渉や商談が中心となる展覧会だからだ。
幕張メッセの巨大な展示場に、全世界の食材が集結する。一日全部を使ってなんとかすべてを見終えるくらいの大きさだ。ここ幕張で今の食の事情の全体が分かる、そんな展覧会だった。
面白いなぁと思ったものをいくつか書いておきたい。
①フード コーディネーター(資格)
食への関心が高まる中、フード・コーディネーターという資格が作られた。この資格は食にかかわる知識を有し、あらゆる食の問題や課題に取り組む「食の専門家」ともいえる資格で、調理師とは異なる役割が与えられている。専門学校などで既に養成も始まっており、今後の展開が気になるところ。「日本フードコーディネーター協会」というところが出している資格みたい。
*ラーメン協会も設立されているけど、趣旨としてはこのフードコーディネーター協会に近い気がした。ただ、専門資格を出すことはラーメン業界ではちと厳しいかな。っていうか、このフードコーディネーターがラーメン界でも活躍できるわけで・・・
②「鮭節」という食材
ラーメンで主に使われる魚節といえば、鰹節や鯖節や宗田節や鰯節などだろう。だが、北海道では鮭節もさかんに作られている。鮭をメインにしたラーメンが登場してもおかしくないな、と思った。鮭は日本人が最も愛する魚の一つ。鮭節を使った魚介系ラーメン、今後くるかもしれない。聞くところによると、都内でも既にこの鮭節を使ったラーメン屋さんも三軒ほどあるようだ。
③厳しい中国ブース
今現在、中国の食材に対する警戒感は非常に高い。そのせいか、中国ブースの集客状況はとても厳しいものがあった。とはいえ、興味深い食材も結構出展されていたし、お酒や中国でしかなかなか取れない食材は結構注目されていた。アメリカ産の肉のブースもすごいたくさんの人でにぎわっていた。
④塩のサンプル
人間の食生活にかかせない食塩。この展覧会では、かなりたくさんの種類の塩を味わうことができる。サンプルもたくさん配布される。塩にもいろんな種のものがあり、調理法に応じて使い分ける必要がある。また、甘みのある塩やツーンとくる塩やさっぱりとした塩など、塩のバリエーションの豊富さにも驚かされた。
⑤男のキムチ納豆(ヤマダフーズ/2007年11月~)
これは売れるかもしれない。なかなか面白いアイデア商品だと思った。
⑥やはり「イタリア」は強かった。
今回の展覧会でも、圧倒的な規模を誇ったのがイタリアだった。ワインにパスタにソースに食材。圧倒的に強いのがイタリアだった。意外とブラジルも大きかった。フランスも結構大きかった。ドイツも頑張っていたが、フランスに規模で負けていた。けど、ドイツブースには結構たくさんの人が集まっていて、ひとまず安心・・・かな。
⑦エクアドル/田辺さんのバナナ
全日空ブースでは、エクアドル産のバナナの紹介が行われていた。ここだけの話、エクアドル産のバナナはすべて田辺さんの農園から送られてきている。ちょっと前まではエクアドル産のバナナは超マイナーブランドっていうか、ほとんど日本に入ってこなかったんだけど、田辺さんの地道なアプローチによって、日本市場に入ってくるようになった。僕はエクアドル産のバナナが好きだな、やっぱり。