Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

■CRUSH■90's V-Rock best hit cover songs■これはいい!

すごく面白いカバーアルバムが登場した。

90年代のヴィジュアル系代表曲を00年代のバンドがカバーするというもの。
(バンド自体は80年代~90年代かな☆ あ、00年代バンドの曲もある…)

詳しくはこちら

まずは収録曲と演奏バンドを見てください☆

01. ピンク スパイダー / heidi. 
02. 街 / ドレミ團  
03. Melty Love / BugLug  
04. 1/3の純情な感情 / NoGoD  
05. 月下の夜想曲 / D  
06. STORM / 少女-ロリヰタ-23区
07. 紅 / 摩天楼オペラ  
08. With-you / DaizyStripper  
09. Winter, again / 12012
10. ロマンス / アンド  
11. S.O.S ロマンティック / Mix Speaker's,Inc.
12. ENDLESS LOVE / LOST ASH  
13. Schweinの椅子 / MERRY  
14. JUPITER / DuelJewel  
15. 夢より素敵な / DOG inTheパラレルワールドオーケストラ

90年代を生きた人なら、そしてV系を愛した人なら、涙したくなる選曲じゃないですか?
ソフィアの『街』なんて、V系ファンじゃなくても、思わず口ずさめますよね。。。大ヒットしました。
でも、ただ大ヒットした曲onlyって感じでもないですね。
きっとバンド側の希望とかも取り入れられたのではないでしょうか?
12012がGLAYの曲をカバーするなんて、僕的にはほっこり

heidi.のピンクスパイダーは、かなりはまってました。あんまりド派手なアレンジはなし。
ドレミ團の街は、かなり普通っていうか、こちらもあんまり違和感がなかったですね。原曲とは違いますが。
BugLugのMelty Loveがかなりはまってて、びっくりしました。
オリジナルより僕は好きかも。この曲は曲自体がすごいいいから、しっかり演奏できれば最高なんだろうな。
疾走感もあって、パンチもあって、なによりもボーカルの声がいい!!

と、最初三連発の後が凄い。

SIAM SHADEをやっちゃいますか、っていう感じ。
NoGoDは、演奏力に定評があり、その辺はさすがだなって思いました。
安心して聴いて大丈夫だと思います。ボーカルはチャックそっくり
この曲もやっぱ名曲ですね。90年代の顔になったんじゃないかなー。

そして、Dの月下の夜想曲。これはバリバリアレンジされまくってます。
良くも悪くも、Dらしい月下の夜想曲です。マリスファンは怒るのかなー。。。
Bメロ、サビのアレンジは議論を醸し出しそうです。問題あり。
サビは、曲的にはああしちゃいけないと思うんですよね。もう少し揺れるっていうか。
でも、Dっぽさという点では、こういうアレンジに彼らの個性があるんですよね。
なので、これは、もうDの曲って言っちゃった方がすっきりします。凌駕しましたねー。

次も問題作となるロリータのSTORM。これもLUNA SEAファンは怒るかも(爆)。。
でも、僕的には、ここまでやってこそカバーアルバムだと思います。すごい手が入ってます。
ロリータっぽさがすごい入っているっていうか。カバーをやる意味があるっていうか。
イントロからして、カチンとくる人はカチンとくるんだーなーーー・・・汗
でも、やるならサビとかももっといじってほしかったかなー。歌のところは普通。
けれど、ギターソロ前とかは独自の解釈を取り入れている。そこは面白いんじゃないかな。
ギターソロは良くも悪くもLUNA SEAの原曲に忠実、、、

本作品で一番話題になりそうなのが次の摩天楼オペラの紅。
遂にX JAPANのカバーですよ。しかも、今一番のってる摩天楼オペラ。
これは話題にならないわけがありません。本作品の最大の山場かもしれませぬ。
摩天楼オペラは僕ら初期V系ファンでもすっと入れるようなバンドです。
だいたいバンド名がうちら好みじゃないですか。摩天楼ですよ、、爆
基本的に原曲に忠実で、その上でさらに独自のテイストを加えている感じですね。
キーボードの音がかなり強く出ているのは、いいのか、わるいのか?!
あと、ボーカルの声は、TOSHIより余裕で、のびもあるんですが、TOSHIほどの切迫感がないっていうか。
ちょっとビブラートしすぎなところが気になりました。
ギターソロは面白いですね。超絶ギタリストが紅をやるとこうなるか!っていうか。

この紅の次って、ある種、そもそも不幸な感じもしますが、、、
お次は、DaizyStripperのWith-you☆ ラクリマですよー。
ちょっと濃い曲が続いたので、これはこれでおいしいかも!
この曲、好きだったなぁー。普通に好きだった。いい曲ですね。
改めて、ラクリマの良さを感じさせてもらいました。

前々から12012とGLAYの類似性については書いてきたkeiでございます。
これは、ぴたっとはまりますねー。12012しか、これはできない芸当です。
この曲も90年代の超代表曲になってると思います。僕も思い出たっぷりだし。
この頃に戻りたいなぁって本当に思ってしまいました。
曲的には、そんなに驚く感じじゃないですね。無難なcoverかな。
ただ、もともと12012がGLAYに近いからっていうのもあるとは思うな。

次も、90年代に欠かせない名曲、ペニシリンのROMANCE。
これはですねー。本作の中で一番問題作なんじゃないでしょうか。
原曲をぶっ壊す破壊的なアレンジです。良くも悪くも。本当に。
最初、僕も聴いたとき、「げ、なに、このアレンジ?!?!怒」だったんですが、
聴いていくうちに、このアレンジが好きになってきまして、、、
すごい00年代~10年代テイストになっているっていうか。
アンドがどういうバンドかよく分からないんですが、お見事!って言いたくなりました。
ここまで気持ち悪くさせるって、凄いと思うし、coverする意味もあるって思います。
びっくり☆

そして、カスケードの代表曲のcoverです。Mix Speaker's,Inc.のcover。
このMix Speaker's,Inc.のメンバーも実はギリギリ90年代じゃない?
ヴィジュアル系ブームの終焉時期に頑張ってたあのバンドのメンバーのバンドです。
カスケード自体、ヴィジュアル系バンドかどうかも議論になりますね。

90年代後半はBREAK OUTという深夜番組出身のバンドが多くいました。
そのBREAK OUTから飛び出したバンドが、D-SHADEというバンドでした。
まー、僕ら世代からはすごい批判を受けたバンドではありましたが、僕は好きでした。
BODY-CRAZEのパクリじゃんってもろに言われてたような、、、
この曲は彼らの代表曲ですよね。インディーズの頃からやっていた曲です。
それを、LOST ASHというバンドがきれいに再現しています。いい曲です。
(ただ、ぶっちゃけ、どっちもあんまりよく知らないので、特に感想はないです、、、汗)

そして、後半戦。最大の山場ともいえるのが、MERRYのDIR EN GREYのcover。
しかも、超コア・レアなSchweinの椅子、、、これをやるか、、、的な。。。
これ、BEST HITじゃないだろ、、、アクロの丘とか、cageとか、ねー。。。
でも、これをカバーしてこそ、MERRYでしょう。なんせ、DIRの後継バンドですからね。
何気に、ドイツ語がつかわれている曲でしてねー。そこにほっこりしてしまう。
ドロドロっとした感じがうまく出ているところはさすがです。
MERRYにしかできないcoverになっていると断言できます☆

さ、90年代ヴィジュアル系HIT WORLDの世界の終わりも近づいてきました。
これ、90年代って言っていいのか、分からないですが、、、JUPITERです。。。
知る人ぞ知るDuelJewelが演奏しています。意外とはまっていましたねー。
あっちゃんが好きだったんでしょうねー。これ、カラオケで歌われたら、、、、困りますね。

最後の最後に登場したのは、伝説のバンド、ラファイルの超名曲です。
ラファイルは、本当にすごいバンドでした。もう、すごいとしか言いようがありません。
「かじゅりん」は、僕の中でもすごいインパクトのある子でした。
ファンっていうよりは、一番友だちになってみたかったギタリストです。
すごい傲慢に言えば、僕ならかじゅりんと仲良くなれたと思っています。
僕が好きなタイプっていうか、ああいう子が気になるんです。
むかつきそうですけどね。でも、育てたくなる。。。
やばい、この路線で書くと、かじゅりんLOVE日記になってしまう、、、汗
DOG inTheパラレルワールドオーケストラによる演奏でした。
このバンドについてはよく分かっていませんが、ラファイルのcoverは難しいと思いました。
かじゅりんのあの荒々しくそして弱々しく官能的なギターは再現できません。
ボーカルのあの超のびのある気持ちよい声もなかなか再現できません。
悪くはないですが、ラファイルの再現の難しさを強く感じてしまいました。

***

久々に、アルバムを聴いて、興奮してしまいました。やっぱり、僕も歳をとったのでしょうね。
やっぱり90年代のサウンドはすごい好き。今のV系にはないポップさがある。
ポップで、分かりやすい哀愁さがある。今のバンドは小難しくしないとやっていけないから可哀そう。
もっとシンプルに音楽がやれたらいいのにって思いますが、なかなかそうはいかないのでしょう。
コードで言えば、Am-F-G-Am、F-G-Em-Am、F-G-Am-Am、これでよかったんですよね。
で、ちょっと飽きたら、Am-Dm-G-B7とかやればよかったんですよね。
そんで、明るい曲がしたかったら、C-G-Am-Em-F-G-C-Gとかやればよかったんです。
曲の構成もシンプルでよかった。

けど、00年代以降は、音楽的な(音楽理論的な)レベルがあがって、小難しくなりすぎた。
ヴィジュアル系バンドマンの演奏レベルは確実にあがった。
今や、下手な人はヴィジュアル系の世界に入れない。高尚なロック文化になった。
が、その半面、分かりやすさやポピュラリティーがなくなった。ヒットチャートから姿を消した。
一過性のムーブメントから文化になるその過程を生きているような気もする。
文化になることで、ある意味、形骸化が起こり、堅さを感じるようになる。
一般の素人の庶民の文化から、選ばれた人間にしかできない領域にシフトする、
それでいいのかどうか分からないけど、今のV系シーンはそういう状態の最中にあるのではないか。

今後、V系はどうなるのか。誰も分からないと思うが、若手が育っていないのが気になるところ。
V系バンドをやること自体がすごい大変になってきているから、時間がかかるようになっている。
簡単に言えば、練習量、練習時間が膨大に必要になってきているのだ。
かつてのバンドは20歳そこらでデビューできた。けど、今はありえない。
今は、20歳ではとても演奏できるようなものではないのだ。このV系という世界は。
がゆえに、若いエネルギーも消えつつある。若さがないというのは怖いことだ。
若い感性が、V系全体に勢いを与えるのだから。

だからこそ、若手が勢いよく活動できる場所や環境が必要だと思う。
そう、かつてのエクスタシーレコードやかつてのフリーウィルレコードのように。
下手でもパワーのあるバンド、飢えたバンド、殺気だったバンド、
いつの時代でも、ダークネスな世界は求められている。
ダークな世界を描くヴィジュアル系バンドの文化伝承のためにも、
若手が動きやすい環境がもっともっとほしいところだ。
(でも、そのためには、若手による若手の自治が必要なのかもしれない)
(かつてのYOSHIKIやトミーちゃんらは全部自分たちでやっていました)

ふー。語ってしまった。。。

コメント一覧

とても久々に訪問しました。。
こんにちは。初めまして・・・と言いたいとこなんですが、実はZI:KILLやフィンランドのバンドLOVEXなんかのお話でこちらに以前お邪魔させて頂いた杏といいます。もう覚えてらっしゃらないかと思いますが^^;。ZI;KILLで検索してたら再びたどり着きました。。

 このアルバム、ずっと気になっていたんですが、まだ耳にしてません。けれど、どうしてもJUPITERが引っかかって仕方ないんです;;。よくまぁこの曲に手付けてくれたなと(笑)。もちろんバンドがOKしたんでしょうけど・・。私の周りもありえないという意見が・・。

どうでしょう??
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