Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

■mello/メロ■彩撃のヴェクトル/虹渦のPHoToN■限定発売!

melloの新作を二枚つづけてご紹介! 


静と動が交差する力作、『彩撃のヴェクトル


デビュー当時のラルクを彷彿とさせる一曲、『虹渦のPHoToN』!

kei、イチオシのバンド、メロのニューシングルがリリースされている。しかも、二枚。しかも、エジソン等一部のショップでの限定発売。入手するのが結構困難な作品となっている。ただ、逆に言えば、インディーズらしいアプローチと考えることもできて、入手することそれ自体も楽しみと考えれば、それもありかな?!と。ライブ会場での販売もあるようなので、いわゆる「手売り」で購入することもできる。

いち早くリリースされたのが、『彩撃のヴェクトル』。そして、今月リリースされたのが、『虹渦のPHoToN』。どちらも、まさにシングル!と言いたくなるようなハイクオリティーの一曲になっている。どちらもジャケットがとても美しくて、「色」にこだわりを感じるようになっている。ジャケットを見ているだけでも幸せな気分になれるってすごくないだろうか?!

『彩撃のヴェクトル』は、曲の構成がとてもダイナミックな複雑な曲。出だしのドラムのおかずがすごくカッコイイ。イントロ前の抑えたギターのリフと突き抜けたイントロのギターメロが対照的で心地よい。Aメロは、抑え気味でメランコリックな曲調。Hydeっぽい艶やかな歌い方がよい。Bメロの四つ打ちビートが印象的。跳ねるビートが心地よい。ベースの音がカッコイイ。そしてサビへ。サビ1(?)は、すごく音階が動くメロディーになっていて、思わず身体を動かしてしまう。サビ2は、スタスタっていうドラムで、空の向こうに飛んでいってしまいそうな疾走感がある。サビ後はデスボイスのブレイクが入る。ちょっとこの辺が新しいメロっぽいかも。中期ラルクの雰囲気をもちながらも、今のヴィジュアル系のテイストもふんだんに盛り込まれていて、幅のある音楽性をリスナーに示してくれている。風景の浮かぶ楽曲っていいなぁ~

『虹渦のPHoToN』は、しっとりとしたギターアルペジオではじまる。これまたなんか初期~中期のラルクを彷彿とさせるメランコリックなメロディーだ。そして、アップテンポのサビへ。この曲、いいわ~。デビュー当時のラルクのもっていた透明感、情景が浮かぶフレンチポップ風のcafeサウンド。そして、疾走感溢れるサビの開放的なメロディー。のびのあるサビのメロディーは、初期ラルクが好きな人だったら絶対気に入るはず。もちろん演奏力、表現力も素晴らしいし、歌も(ややHydeの面影を感じる部分はあるが)すごく心地よい。安心して聴けるサウンドになっている。ギターソロも結構凝っているし、ベースラインもすごく動いている。

どちらもメロらしい勢いのあるポップ/アグレッシブな楽曲になっていた。もちろんただ激しいだけでなく、しっかり抑揚があってダイナミックな仕上がりになっている。これだけの作品が限定発売だなんて・・・ もったいなさすぎる!(と、keiは叫びたい)

デビュー前からラルクをしっかり聴いてきた僕としては、是非ともラルクファンには聴いてもらいたい。今のラルクにはない当時のラルクの持ち味がしっかりと再現されていると断言したい。ギターのリフやアルペジオも当時のラルクのテイストをしっかり感じさせてくれるはず。

from北海道ってことで、どこか応援したくなる。かつての作品と比べても、ますます楽曲のクオリティーは上がってきている。ラルクインスパイア系としてはかなりの質を保っている。今はディルインスパイア系(サディなど)とXインスパイア系(ヴェルサイユ、デルヒなど)が勢いづいているけど、もうしばらくしたらまたラルクインスパイア系の流れが来るはず。メロのサウンドもヴィジュアル系の正しい伝統の中にしっかり位置づけられる。コアなラルクファンを含め、多くの人に聴いてもらいたい二枚だ。

今回の二枚を聴いて、ますますメロの素晴らしさに気付いた。今後も精力的に頑張ってもらいたい。キテる!バンドのメンバーにメロのメンバーが入っているのも要チェックかな?!

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