Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

Dr.keiの研究室【15周年記念 Part.5】ブロガー対談-らんちば×kei-!

【Dr.keiの研究室】

開設15周年記念スペシャル Part.5

千葉ラーメンブロガー対談

らんちば×Dr.kei

15周年スペシャル最後は、悪麺友らんちばさんとの対談をお届けいたします!

15年前、ほぼ同時代にラーメンブログを始めた僕とらんちばさん。

それから数年後に出会い、共に千葉のラーメンを食べ歩いて来ました。

僕にとっては、「よき理解者」であり「よきライバル」(!?)

15年間、切磋琢磨しながら、同じ道を歩んできたと思っています。

では、らんちばさんと僕の(車中)対談、お楽しみください~!


<らんちばさんのブログ>

千葉ラーメンをイタ車でGo!はこちら!


kei:本日は、よろしくお願いいたします。 

らんちば:よろしく(笑)

kei:まず今回、Dr.keiの研究室、15周年なんですけど、何か一言いただけますか?

らんちば:ブログ開設15周年、おめでとうございます。269g時代を含めて、15周年だっけ?

kei:はい、そうです(苦笑)。

らんちば:「10年ひと昔」と言いますけどね…。15年…、本当に凄いことだと思います。

kei:らんちばさんも、今年の11月に…

らんちば:はい。わたくしのブログも、ちょうど11月に15周年を迎えて、16年目に突入となります。お互い、よく頑張りましたね。

kei:頑張りましたね~(笑)


2005年、ブログを始めた頃…

kei:15年前、2005年頃を振り返ってみて、らんちばさんは千葉のラーメン界をどう見ていましたか? 

らんちば:そうですねー。当時は、千葉のことで言えばね、『千葉拉麺通信』という…

kei:その当時の千葉のラーメン情報といえば、拉麺通信でした。2000年(2月)に開設されたサイトですね。

らんちば:2000年から2005年頃ですかね。ちょうど、拉通ブームを迎えていて。

kei:すごいブームでしたね。

らんちば:まぁ、それと入れ替わるようなかたちで、私たちのブログが始まったのかなという印象をもってますね。

kei:ネットで千葉拉麺通信を見て、ラーメンを食べ歩いていた時代…(しみじみ)。その2005年頃の千葉ラーメン界ってどんなだったか、覚えてます? 

らんちば:どうだったけね~。まぁ…、一回ブームになって、ちょっと落ち着きを見せていた頃…だったかな。

kei:「千葉ラーメン四天王(*)」っていう四つのお店がありましたね。

(*注)四天王=まるば、末広家、必勝軒、13湯麺

らんちば:そうそう。

kei:末広家とか、まるばとか。凄かったですよね。そういう四天王ブームが来て、その後にわれわれがブログを始めたという、、、

らんちば:で、そのサイトを立ち上げた山路力也さんがいて。山路さんはイベントを作るのがとても上手な方で…。で、千葉ウォーカーと提携して、色々と仕掛けていた頃があって、それに続いて、ブログの時代が始まったって感じかな?

kei:その頃ってどんなお店が流行っていたんでしたっけ?! 

らんちば:どこが人気あったのかなぁ。

kei:よく行っていたお店は?

らんちば:うーん、一番行っていたのは、都賀の海空土さんかなぁ。あ、増田家もか。東金のぐうラーメンやその隣りの大勝軒とか。あと葫とか菜とかによく行ってたなぁ。…あと、四街道のまんぼおさんによく行ってましたね。

kei:そこで、われわれ、出会いましたからね。 

らんちば:そうだね~(苦笑)

kei:あ、でも、まんぼおはもう少し後だったかも。…2007年頃かな。 

らんちば:あ、そうかそうか。

kei:2005年頃というと、僕はやっぱり万龍軒をよく覚えていますね。よく行ってた。総豊と和屋は言うまでもなく…。あと、くまもと来来ラーメンに頻繁に行ってましたねー。実はスープを熊本から取り寄せていたっていうね…(苦笑) あと、西千葉のパーコーラーメン風!

らんちば:でも、その頃の記憶って、あんまりないなぁ。ブログのアーカイブを見てもらえれば…(笑)

kei:その機能があったか…(笑)


出会いについて-2008~2010頃-

kei:じゃ、続いて2010年頃からの話を。われわれが悪麺友ってことで一緒につるみだしたのが2008年とか2009年とかかな?  

らんちば:その頃だね。

kei:もうその頃からお互いに知ってたんだよね。ブログやっている人ってことで。

らんちば:そうだね。お互いにブロガーとして知ってたんだと思いますよ。

kei:その当時、結構たくさんのラーメンブロガーがいましたよね? 

らんちば:うん、でも、その中でも、既にDr.keiといえば超有名人でしたから…

kei:ははは(苦笑) そんなことはないです。でも、ブロガー同士がつながっていく時代でしたよね。

らんちば:そういう感じですよね。その頃って、まだラーメンの写真を撮るっていうのが、大変な時代じゃなかった?

kei:そうだった! 写真を撮るのが大変だった時代(苦笑)

らんちば:お店の人に不思議がられてたもん。なんで写真撮るの?ってね。で、「写真撮っていいですか?」って言わなきゃいけなくてね。

kei:怒られることもあったよね?? 

らんちば:そうそうそうそう…

kei:今は考えられないけどね。

らんちば:今はもう、ね~。逆に今、写真を撮ってもいいですかって聞くと、「は!?」って言われそう。逆に。

kei:食べ物の写真を撮るのが常識になっちゃったっていう… 

らんちば:そうそう。

kei:そういう意味では苦労しましたよね。

らんちば:そうだね。睨まれることも多々ありました。あと、「何? 同業者なの?」とか(笑)

kei:あ、同業者って言われてた!  

らんちば:…そういう時代でしたね。そもそもブログっていうもの自体、海の物とも山の物ともつかないようなもので…。僕は、日記の代わりに書き始めたっていうのもあったかな。

kei:その頃って、まだ二人ともガラケーで写真を撮って、ブログに載せてましたよね? 

らんちば:そうそう。特に一番最初の頃なんか、店の中に入って、ガラケーの「カシャ」っていう音がすること自体が大変で…。だから、店の中の写真はよそうと。で、店の外からだけ写真を撮って…。そんな感じで、、、写真と文章をつけて、手軽に食べたラーメンを報告するっていうことは、新しい試みだったんじゃないかな。…まぁ、千葉拉麺通信のようなサイトみたいなのはあったけどね。

kei:たしかにそうですねー。

らんちば:あと、故ゼータしげっちさんの『喜劇らーめん食べ歩き』も凄かったよね。

kei:凄かったですね。よく読んでました。…その頃のDr.keiの印象とかってあります?  多分今の僕くらいの年齢の時に一緒につるみだしたと思うんですけど…

らんちば:そうですよね。うーん、でも、イメージとしてはあんまり今と変わってないかなぁ、今も昔も。非常に多動的で…

kei&らんちば:(爆笑) 

らんちば:多動で活発で。で、とにかく、当時から既存の情報を好まない人だったよね。多分、拉麺通信時代にある程度、追いかけるっていうことに飽きちゃっていたんじゃないかな?

kei:まぁ、今考えると、その当時は、千葉拉麺通信の情報量が膨大に見えたんですよね。だけど、その情報を追いかけているうちに、もっと別の世界が見たくなってくるっていうかね。…そこが多動なのか(苦笑)

らんちば:そうそう(笑)…まぁ、今思えば、拉麺通信の情報量ってあるようでなかったというか。

kei:あの当時はとんでもなく多そうに見えたけど、今思えばってね。

らんちば:結果的にね。あと、誰かが新店を紹介すると、そこにみんながどっと押し寄せるみたいな。そんな華々しさが拉通にはあったけど、実はそんなに店舗数は多くなかったんだなぁって。まぁ、15年経ったからこそ、言える話でもあるんだけど…

kei:まぁ、らんちばさんは千葉のラーメンを鬼のように食べてますからね(苦笑) 

らんちば:ははは。

kei:僕としては、千葉のラーメン的には、らんちばさんには敵わないです、はい。

らんちば:あと、その頃って、テレビのラーメン番組もまだ多かったよね。東京のラーメン情報のテレビ番組も盛んだったんじゃないかな。

kei:年末のラーメン特集とか、、、 

らんちば:2007年とか08年とかって、紅白歌合戦の裏番組でやってなかったっけ?

kei:やってましたねー。


ブログ全盛期の頃を振り返る

kei:では、続いて、2010年代の話に移りましょう。10年代の前半はどうでしたか?

らんちば:10年代前半か~。ちょうど2010年頃に、僕もDr.keiも、千葉のラーメンに目覚めたんだよ。千葉県には、まだまだこんなに広大な土地があって、まだまだこんなにも見知らぬお店が溢れかえっているんだぞ、っていうことに気づき始めた。

kei:そのきっかけは、やっぱり勝浦だよね。 

らんちば:最初は、勝浦のタンタンメンだったよね。

kei:なんで、勝浦にこんなにたくさんのお店があるんだ!?っていうね。次々に凄いお店が出てくる出てくる…

らんちば:そう。これまでの情報っていったい何だったの?っていう。

kei:そこから、われわれは日々日々ラーメンを食べるようになり…

らんちば:そう。で、千葉県内のラーメンを深く深く掘り下げていくようになったんだよね。

kei:その後、銚子の…「銚子ラーメン」にも目覚めて…。この銚子も、われわれが千葉のラーメンに目覚めるきっかけになりましたよね。

らんちば:銚子も大きなポイントの一つですよ。思えば、この頃って、既に千葉三大ご当地ラーメンは手がついていたんですよね。竹岡、勝浦、それとアリラン。手垢のついていない千葉のご当地ラーメンって、他にもあるんじゃないの?って。そういうところに目覚めて、あの頃の高揚した気持ちって、今でも懐かしく覚えているなぁ。

kei:ですね。で、その後、僕らは、ご当地ラーメン探し?に没頭していくんですよね。僕は、銚子の天ぷらラーメンと安孫子のカレーラーメン推しで、で、らんちばさんはその後、船橋ソースラーメンを発掘して、小見川カレーそば(カレー風味のソースラーメン) も見いだして。僕はどっちもこけたけど、らんちばさんはどちらも当てたって感じですよね(苦笑)

らんちば:まぁ、当てたってほどじゃないけどね(苦笑)。まぁ、一応、話題にはなったよね。

kei:いっぱい仕掛けたよね(笑)

らんちば:うん。今でもテレビとかで取り上げられるくらいだからね。

kei:そういう意味では、僕の推しだった銚子天ぷらラーメンと安孫子カレーラーメンは話題にならなかったんですけど、どう見てました? 

らんちば:いや、自分的には、まだ全然、コンテンツというか、素材としては諦めてないですよ。まだ、当たる可能性はあると思ってる。

kei:でも、銚子は、もう、ちょっとキツいかもしれない、、、 

らんちば:うん、銚子も厳しいし、安孫子も厳しいんだよね。だから、あの頃に何か手を打っておけば、何か変わっていたかもしれないなぁ。でも、まだ可能性はあると思うよ。

kei:まさに2010年~2015年頃の話ですね。 

らんちば:うん、まさにその頃が私たちの「充実期」だったね。既存の情報ではなくて、われわれが情報を見つけてきて、それを発信するっていう。そうなったのがこの時代でしたね。

kei:まさにそうでしたね。


2015年以後、SNS時代突入へ!

kei:で、その後、時代が大きく変わるんですよね。TwitterとかFacebookとかインスタとかがばっと出てきて…。で、ブロガーの立場がどんどん追いやられていくという、そういう時代に入ったのが2015年以降くらいかな。これについてはどう思います? 

らんちば:まぁ、keiさんもそうだと思うけど、われわれって、そんなにそれを気にしていないよね。アクセス数とかは気になるけど…。指標になるものだから。その数値が落ち込んでいないから、そんなに切実感はないかな。

kei:僕のブログもらんちばさんのブログも、アクセス数でいうと下がってないんですよね。

らんちば:だけど、まわりにいた人たちはいなくなったって感じはするなぁ。

kei:まぁ、もう千葉のラーメンブロガーって、ほとんど残っていませんもんね。あ、Rockyさんのブログはまだ活発だ。僕、毎日見てますよ。毎日♪

らんちば:そ、そうなんだ!?

kei:彼もまだまだ食べてますよ~。まぁ、それはそれとして、今後ね、ますますSNSが多様化していくと思うんですけど、僕らブロガーって、どういう位置づけになっていくんですかね?  われわれ、どこを目指していきましょうか?

らんちば:今、わたしは、Tic Tocやライバーなんかも試しているんですけど、まだ定まってなくてね。

kei:動画配信でしょ? 

らんちば:うん。まだもの試しの段階なんですけどね。…やっぱりブログの強みって、文章でまとめられるってことなんですよ。自分の感じたこと、思ったこと、ある意味、ラーメンに対する思想みたいなものを織り込んで表現できるところが、ブログの強みだよね。意外と、ブログって、大人しそうに見えて、非常に能動的なツールなんじゃないかな。動画アプリやインスタなんかと比べても。一見、動きがあって画像があって華々しくみえるツールに比べて、より能動的、攻撃的な強いものをもっている気はしています。それに、googleで検索したらヒットする、とかね。そういう良さもある…

kei:今でも、googleとかで、お店の名前とその場所を検索すると、われわれの記事が上の方に出てきますもんね。

らんちば:そう。もしそういう風にならなくなったらまた別だけど、検索の上位に出てくる限りは、意味があるだろうなって思うよね。

kei:なるほど。じゃ、googleやYahoo!の検索システムがわれわれの記事を拾ってくれるうちは、まだまだ頑張れるよねって。そういう感じですかね? 

らんちば:そうじゃないかな。あと、われわれのブログを見てくれる人の種類もちょっと違うかなって。いわゆる食べログみたいなお店の情報を知りたくて、検索する人たちはわれわれのブログなんか見ないよね。見るもんじゃないよね。そこに違いがあるかな。言えば、検索エンジン的な使われ方をしないブログ…。そこを大事にしていくことは、これからも変える必要はないかなぁ。

kei:なるほど。この話を聞くと、まだラーメンブログも捨てたもんじゃないっていうか、未来はあるぞ、と。 

らんちば:そう。…それよりも、ラーメン業界自体の衰退が…


ラーメン業界への危機感

kei:ここ、重要な点ですよね。ラーメン業界の衰退って、僕も深刻に捉えていまして。いつも言ってますけど、最近はどのお店に行っても、鶏白湯、煮干し、濃厚セメント系、二郎系、家系(パクリ劣化系)ばかりでして。それ以外のパターン以外に、何か出す新店はあるの?って。ラーメンブームが終わってもう長いんだけど、われわれ食べている側からすると、ラーメン屋さんの個性がなくなったっていうか…。これ、らんちばさんはどう考えます?

らんちば:もう、その通りでして。非常に危機感を覚えています。

kei:僕なんかより、はるかにたくさんの「新店」のラーメンを食べているじゃないですか? その観点からするとどうですか? 千葉のラーメンの新店っていうのは?

らんちば:やっぱり正直言って、企業系の店が多くなってる。それでも個人のお店もぽつぽつ出てきてはいるんだけどね。ただ、個人がラーメンで夢を得よう、一つの職業として夢を得ようとする若い店主さんがいないんですよね。そういう夢を追いかけて若い人が店を出すっていう感じじゃない。

kei:夢のない仕事になっちゃった? 

らんちば:そうだよね。特に個人店がね。企業に入って企業のチェーン店の味のラーメンをやるっていうんだったら、また話は別だろうけど、個人において、そういう夢が描けるような職場になっていないんじゃないかって。値段の面も含めてね。この値段ではやってられないよ!っていう値段を強いられるというか。

kei:ラーメン店主のサラリーマン化って感じかな? デモシカラーメン屋みたいな?

らんちば:そういう人もいるかもしれないけど、純粋にラーメンが好きで、ラーメンに夢を描いて、美味しいラーメンが作りたくて、いいラーメン屋さんにしようっていう人が出なくなっている気がする。それこそ、(福たけの)福田さんみたいに、ラーメンで一発当ててやろう!みたいな。そういう時代じゃないなぁって。

kei:でも、今も「行列店」とかってありますよね? 最近だと千葉の「麺屋てい司゛」なんて、行列できてますもん。

らんちば:あれは、テレビ効果も大きいんじゃないかな。今後どうなるかだと思います。

kei: あと、今年になって話題の実籾の「伊太そば」とかも、ラーメンドリームを当てた感じがしません? 今でも、ラーメンで夢は見られるわけでしょ?

らんちば:でも、慢性的なラーメン屋の人手不足っていうのもあるじゃないってことなんだよね。ラーメン店に若い人が集まってこないってことじゃない? これをどう考えるかって話じゃない!? 「ラーメン屋で働こう!」っていう若い人がいないんじゃ…。ラーメンに興味を持とうとか。ラーメンに興味を持てば、そこで働こうってなるでしょ。そういう人がいないっていう。

kei:それって、やっぱり新店を見ていてもそう思うんですか?

らんちば:そうだねー…。そういうお店が多い気がするなぁ。

kei:ラーメン店を取り巻く環境が悪化しているということかもしれないですね。つまりはラーメン業界全体の衰退として。…あと、ラーメン店側も、僕らフリークにがっつかなくなったと思いません? 昔は、写真を撮っていると、「ブログやっているんですか?」とかって聞かれたりしたけど、最近は全然ないですもん。写真を撮るのが当たり前になったからというのもあるんだろうけど。 

らんちば:そうだねー。昔の方が、「ネットとか詳しくないんで~」とか言いつつも、「ブログやっているんですか?」って聞いてくるお店の人、多かったかなぁ。あと、新店を見ていると、ラーメンファンやラーメン好きの人がラーメン屋を目指すっていうのが減った気がしている。そういうところも、危機感につながっているのかもしれない。サラリーマン化の話も含めてね。

kei:どことは言わないけど、最近オープンしたばかりの企業系と思われるお店に行ったら、「いらっしゃいませ」の挨拶はない、注文には来ない、注文をお願いしてイヤイヤ感たっぷり、去る時も客を無視、明らかにイヤイヤやってますっていう…。きっと会社の上から「やれ」って言われて、やっているんでしょうけど、あれはない(苦笑)。 

らんちば:それは酷いね…(苦笑)。まさに人事の問題だね。

kei:まさに、今のラーメン界の問題かもしれませんね。お店の損得を超えて、本当にいいラーメンを作りたいっていう境地に立つ若い人が不在というのは、、、 

らんちば:育ってないってことでしょうね。


今、ラーメンとは何かを問う!

kei:今、改めて「ラーメンとは何か」を問い直してみたいんですけど…。今、ラーメンとは何かと問われたら、らんちばさん、どう答えますか? 

らんちば:ラーメンとは何かと問われたら…ね~(苦笑)。…(沈黙)…。思いの他、ラーメンって、個性的というか…、地方色豊かな食べ物だなぁ。あるいは土地柄を示す食べ物。千葉県内で見ても、全国的に見ても、思いの他、その土地土地の個性や土地柄が入りやすい自由な食べ物!? 意外と(地方色や土地柄が)入っているよね、どのラーメンも。ラーメンフリークさんなら誰でも、「わざわざ北海道まで行ってなんでお魚食べないでラーメンなんて食べるの?」って言われるんだけど…

kei:よく言われますね(苦笑)

らんちば:いやいや、そうじゃないよって。ただラーメンを食べているんじゃなくて、北海道のラーメンを食べているんだし、旭川のラーメンを食べているんだし、利尻のラーメンを食べているんですよ。その土地のものを食べている。ある種のラーメンを通した郷土料理を味わっている、そういう側面があるから、面白いし飽きないんですよね。

kei:なるほど。ラーメンとは、その土地の風土や土地柄を示す食べ物である、と。…僕は、最近、その反対で、窮屈さしか感じない食べ物になってますね。今のラーメンを問うと、なんだか窮屈になったなぁ、と。昔はね、ラーメンって無限の味の可能性を秘めた食べ物だ!って言えていたんですけど、今は窮屈で、自ら型にはまろうとしちゃっていて、窮屈な食べ物になったなぁって思うんだけど、でも、らんちばさんが言うように、地方に行けば千葉とは全然違うラーメンがいっぱいありますね。この前も山形に行ってきたんですけど、千葉とは全く違うラーメンがそこにあるわけで…。って考えると、ラーメンって、地域と一体となっているというか、地域とシンクロしていく料理って言えるかもしれないし、面白い定義ができそうですね。

らんちば:だから、逆に言えば、都市部のラーメンになればなるほど、窮屈になるかもしれないね。

kei:あー、それはありますね。勝浦に行けば、全然窮屈じゃないですもんね。

らんちば:そうそう。都市部に行けば行くほど、企業が入ってきて、コンサルが入ってきて、マーケティングが入ってきて、で、窮屈になっていくんじゃないかな。で、押し込められていくっていう。それが、今後、地方にも及んでいきかねないのか、いや及ばないのか。そこは、まだ15年じゃ見極められないかなぁ。

kei:もう少し長いスパンで見ないと、、、

らんちば:そう。どっちに転んでいくんだろうなって。


本ブログ読者のみなさまに

kei:ここで、拙ブログ「Dr.keiの研究室」の読者に一言お願いできます? 

らんちば:Dr.keiの研究室の読者さまに一言申し上げたいのは…

kei:え?? あるんですか?(笑)

らんちば:…やっぱり、既成概念でモノを見ないでね、と。世の中の流れがそうだからとか、世の中の空気がそうだからとか、みんなが言っているからだとか、そういうモノサシで、ラーメンや他のものを見ないでくださいね、と。そういうモノサシで世界を見ると、自分というものを見失うし、人生も楽しくないのでは、と。独創的な生き方はできないのかな?って。Dr.keiのブログを読むと、そういうことを感じますよね。

kei:僕のブログを読もうとする人って、みんな、そう思っている人しかいない気がしますが…(汗)

らんちば:はははは(笑) このコメントじゃ、つまんない?

kei:いやいや…。でも、らんちばさんもそういう人だよねってことですよね、本質的にはね。僕もね、らんちばさんのブログを読んで思うのは、…言っていいのかな、みなさん、この人、全然違う人ですからね。僕の方がストレートですよね。らんちばさんの方が本当は怖くて恐ろしい人で…

らんちば:はは。それは知らんわ、、、(笑)

kei:あのー、厳しい人というか。よくらんちばさんとkeiは比較されたりするんですけど、実際のところは、僕の方が甘いですよね。美味しさの敷居が低いというか… 

らんちば:そりゃ、分からんわ。

kei:らんちばさんの方が実はうるさいんですよ(笑)。だけど、ブログになると、だいぶソフトになっているっていうか、聖人君子になっちゃっているっていうか。でも、二人で話していると、らんちばさん、めっちゃうるさいですもんね(苦笑) 

らんちば:わたしの方が大衆に迎合して書いているってことでしょ?

kei:いや、そういうことでもないかな。僕も最近、とっても優しくなってるし。以前ほどクリティカル(批判的)に書かなくなっているなぁって。どうなんでしょう。ラーメン批評って…。


ラーメン批評について

らんちば:ラーメン批評ねー。批評とか評論とかっていうもの自体がなんかもう時代に合ってない気がするなぁ。ありとあらゆる情報がネットを通じてSNS上にあがっていくわけでしょ? …批評というものの権威とか価値とかの軸が見失われているような感じがする。

kei:なんか、批評とか評論とかじゃなくて、美味しかったとか不味かったとかという言葉が溢れているよね。ネットを見ると、「このお店のラーメンは不味かった」とか「店主がクズだった」とか、みんな、好き勝手書く時代だから、それと同じことにされることへの恐怖がでてきたなぁ。いくら冷静に批評しても、他人から見れば「あー、美味しくなかったんでしょ」「気に入らなかったんでしょ」ってなっちゃうことへの恐怖というか。だから、批評しにくくなった。

らんちば:読み解いてくれない。読んでくれない。読み込んでくれないっていうかな。

kei:それに関しては、らんちばさんの方がクレーム、多いですからね(笑)。

らんちば:ははは(苦笑)。表面上でしか読んでくれない…

kei:まぁ、これ以上言うとね…、またブログのコメントが荒れそうだから、やめておきましょう。

らんちば:っていうところはあるかな。だから、評論家的な見方でラーメンを語るというのは、ちょっと時代が違ってきているよね。

kei:われわれがずっと尊敬してきた石神さんもね、もうラーメンの批評とかしてませんもんね。 …今後、どうやってラーメンを語っていきましょうかね?

らんちば:ラーメンをどう語るか、ねー。


これからラーメンをどう語るか?

kei:どうやってラーメンを書いていくか。 

らんちば:これはらんちばの願望になるんだけど、らんちば的には、もうなんでもいいから、ラーメンに夢を抱いてもらえるような活動がしたい。ラーメンっていいよ、楽しいよ、美味しいよ、魅力的だよっていうことを知ってもらえるように、業界全体で努力しなきゃいけないだろうし、われわれブロガーも、文句や不平を言うんじゃなくて、やっぱり「いいよ!」って言って、広めていかなきゃいけない。いい意味で宣伝していければいいのかなって。

kei:やっぱりそこですよね。ラーメンっていいよ!って。ラーメンって夢あるよっていうのを、僕らがどれだけ伝えていけるか。「うまい」とか「まずい」とかじゃないんですよね。 

らんちば:うん、全然そこじゃなくて。

kei:もっとみんな、ラーメン食べようよ。面白いラーメンあるよって。…そこは僕も一緒ですね。 

らんちば:そして、そのすそ野を広げたいっていうか。狭まってきているものに、押し込められているものに、反発したいっていうか。

kei:そのすそ野ってありますよね。そこがバンドと違うところっていうか。バンドの世界って、結局都市部のものというか。都市部で成功しないとどうにもならないんです。東京に出ないとって。でも、ラーメンは違っていて。どこにいても成功できるじゃないですか。山の中でも成功できるし、海辺でも浜辺でも島でも成功できる。そこがラーメンの最大の強みだと思うんです。ラーメンって結局、全国どこにでもあるし、みんな食べてるし、みんなラーメンが食べたくて集まってくるし…。ブームは去ったとはいえ、まだまだみんなラーメン食べてるじゃないですか。

らんちば:たしかに、そうだよね。細かい情報が全国津々浦々まで広がるようになったから、すそ野は広がっているとも言えるんだろうなぁ。昔だったら「郡山ブラック」なんて言っても「は?」って感じだけど、今じゃ「郡山ブラックのお店が千葉にもできましたよ」って、すぐに伝えられる。そういう意味では、情報的な広がりってあるんだよね。

kei:だから、僕らがどれだけ夢のあるラーメンを見つけて、夢があるように書けるかってことは、共通の課題かな? 

らんちば:そこを目指さないとね。自分の権威を高めてもしょうがないし、自分の味覚がするどいことをアピールしても意味がないし、店同士のつながりがどうとかその裏側とかに詳しくなってもね~。で、それを自慢してもしょうがないし。店主さんとやたら仲良くなっても…、ね~…

kei:まぁ、そのくらいにしましょう…汗

らんちば:ははは!

kei:少し悪意が… 

らんちば:まぁ、趣味ならいいんですけどね。趣味としてはいいんだけど、情報発信者としてすべきことを考えると、それじゃ意味がないと思うんですよね。まぁ、記事として店主紹介をするってことで、一歩踏み出すなら別だよ。

kei:僕らは、どっちかというと、読んでくれる人が、「あー、こんなお店があるんだ」「行ってみたいな」って思うような記事を毎日毎日提供していくことで、ラーメンって面白いんだよっていうのを伝えていくだけかな… 

らんちば:やっぱりそこじゃないかな。それを目指していかなきゃね。

kei:ラーメンだけに限った話じゃないですよね。 

らんちば:そうだね。ブログやSNS全般に言えることかもしれないね。人って、もっと楽しく生きられるものじゃないかな、、、

kei:それ、僕のブログのキャッチフレーズなんですけど、、、(苦笑) 

らんちば:はっはっは! そうだったね。

kei:ありがとうございます。僕のブログの15周年ってことで。「きっと誰もが楽しく生きられる…はず」ってことで。 

らんちば:いえいえ。


最後に

kei: じゃ、最後に、らんちばさんにとってDr.keiとは?

らんちば:らんちばにとってDr.keiとは…。Dr.keiがいなかったら、らんちばっていう存在は、今現在存在していないと思います。

kei:逆もしかりです。 

らんちば:…存在してないですね。らんちばっていうペンネームのブロガーでありツイッタラーでありラーメンフリークでありライバーでありっていう存在はないですね。…ということです。

kei:ありがとうございます(苦笑)。僕にとってらんちばさんというのは、一つはやっぱり「ライバル」ですよね。ライバル…。で、お互い浮き沈みがあるんですけど、最近は「負けてる感」があるので、2020年以降、ちょっと頑張ります(苦笑)。

らんちば:それを待っています(笑)。やっぱりね、お互いがお互いを高めていかないと、パワーでないです。一人じゃパワーでないです。

kei:ということで、2020年以降も、らんちば&keiは…

らんちば:20周年に向けてね。

kei:早いなぁ(苦笑)… でも、頑張っていきたいと思います。今日はありがとうございました。

らんちば:ありがとうございました。


ってことで、、、

らんちばさんと僕の対談をお届けいたしました。

二人の愛を感じていただければ、幸いです。

僕自身、これからどうしていくべきか、学んだ対談になりました。

これからも、二人まとめて末永くよろしくお願いいたしますm(__)m

コメント一覧

kei
定点観測者さん

よろしくお願いいたします!感想も聴きたいです!

南京豆さん

おおお!鳳華飯店のあの女将さんに、ですか!? ドイツ語というか、英語でもちらほら書いていきたいなぁと思いつつ、でも、日本語で記事を更新するだけでやっとです(;;)。レスも頑張って早く返すことを、2020年の課題にしたいです! 2020年もよろしくお願いいたします!!
南京豆
らんちばさんと見た目良く似ている南京豆です、鳳華飯店さんで間違えられましたw
15周年おめでとうございます🎉
2000年以降の歴史興味深く拝読いたしました、頷くことばかりです。blogというツールの維持管理は大変かと思いますが(ここ最近千葉中央ランチ王さんもメインは更新停止)ボチボチ更新お願いします。ただドイツのラーメンはドイツ語のインスタグラム化して、日本人からはこう見える、こう思うという風に発信するのもありかな? 我々はおいそれと行けませんのでw あと、レスは早く返そうよ 以上です
定点観測者
これ、ブックマークして読み返します…
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