今、僕は「ゲゲゲの女房」にはまってます。
水木さんファンってこともあるし、水木さんのキャラクターが好きっていうのもあり、とても楽しく拝見しております。
僕が2番目に愛しているマンガは水木さんの「河童の三平」。この漫画を読んだことのある人は、僕の「同志」です。親友になりましょう! また、水木さん自身、ゲゲゲの鬼太郎よりも河童の三平の方が好きだと公言してます。河童の三平はホントすごい世界の話で、そのスケールのでかさに驚かされます。
で、話はTV番組に戻りまして、その「ゲゲゲの女房」で、「お見合い」の話が頻繁に出てきます。これが実に面白いのです。
この番組を見ると、戦後直後の日本では、男女の恋愛結婚以上に、親によるお見合い結婚がパワフルだった、というのがよく分かります。もちろん恋愛もあったでしょうが、とにかく親や地域の「お見合い戦争」とも言うべき「熱き戦い」があったのがよく分かります。
布美枝(水木さんの奥さん:主人公)も、自分から積極的に結婚相手を探そうとは決してしません。お見合いの話を(なんとなしに)待っているだけです。 (今日、遂に・・・☆)
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今や、結婚相手は、自力で「恋愛」をして、自分で「結婚相手」を見つけるか、それとも、結婚ビジネスに乗り込み、お金を払って「結婚相手」を紹介してもらうかのいずれかしかないように思われます。「お見合い」は拒絶され、否定され、ほぼ消滅したと言っても過言じゃないかもしれません。
その結果はどうでしょうか。それはそれは、悲惨なものです。結婚できない人があふれ、また、結婚という極めて私事的なことに莫大なお金が使われ、それにもかかわらず離婚は止まらず、、、という、、、 昨日TVで、中国人女性と結婚する日本人男性の話題が紹介されていました。日本人男性はその仲介業者に200万円支払ったと言っていました。200万円ですよ、、、
(離婚が増えたのは、「お見合い」がなくなったからではなく、単に女性が強くなった、離婚がしやすくなったということに過ぎない気がします。…あ、でも、お見合いというしがらみがないから離婚しやすくなったのかな・・・)
それはともかく、結婚がとにかく難しくなりました。就職難の時代ですが、恋愛も結婚も受難の時代です。経済格差はそのまま結婚格差につながります。所得が高ければ、それなりに結婚までいけますが、所得が低ければ、結婚も極めて難しい。非正規雇用の人の結婚率はかなり低めになっています。
格差はともかく、今の時代、結婚するための方策は、①自力で見つけるか、②お金を払って業者に頼むか、この二つしかないのです。
自力で見つけられる人はいいでしょう。問題ありません。野獣系やビースト系の人は、どこかから、誰かしらを必ずゲットしています。正直、ルックスなんていうのは関係ありません。野獣系の人たち(=つまり、恋愛や結婚に貪欲で積極的な人たち)は、いつの時代でも強いのです(苦笑)、、、 本当に、顔やスタイルは関係ないんです!!
大変なのは、布美枝のように内気でシャイで引っ込み思案な人なのです。こういう人たちはどうすればいいのでしょうか。女性に限りません。内気な男の子や無口な男性や口下手な男はどうしたらよいのでしょう。
かつてなら、「お見合い」というシステムがあったから、そういう人でも無理なく難なく結婚にたどり着くことができました。(「ゲゲゲの女房」を見ていると、ホント、そう思います)
ですが、今や、誰もそんなお世話をしてくれません。「友達の紹介」というのもありますが、一歩間違えれば、友達を失うことにもなるし、うかつに紹介して、紹介相手が暴力夫だったり暴力妻だったりすると、とんでもないことになります。だから、実際のところ、あんまり紹介っていうのは定番になりきれていません。
だから、そういう身内ではなく、外部に受注するのです。そして、「結婚産業」が潤うのです。「結婚するのに、お金を払う」。なんとも変な話ですが、それが今の結婚の常識なのです。結婚仲介会社の景気もとてもよいと聞いています。
けれど、業者はやはり業者です。お金さえいただければ、(根本的には)あとはどうでもよいのです。その後、破たんしようと、家庭崩壊しようと、そんなことはどうでもよいのです。業者にとってみれば、お金が目的なのだから。結婚する男女の幸福ではなく、結婚する男女の数や手数料が重要なのです。
お見合いは、家同士、身内同士、近所同士、地域同士のつながりを保持するシステムです。親や地域と密接につながっているし、顔の見える範囲内での関係性に留まります。つながりがあるから、そうそう離婚したり、崩壊したりすることは許されません。しがらみがあるのです。
今の時代、どっちがよいのでしょう?!?!
●お金を払って結婚する道。
それとも
●親や地域によるお見合いで結婚する道。
それから、
●地方自治体のお見合いパーティーで結婚する道。
(役所主催のお見合いパーティー)
やはり、結婚したい人がみんな結婚できる社会になってほしいと思います。もちろん、したくない人がしない自由も認めるべきです。けれど、結婚を望む人が、お金を払わずに、他力で相手を見つけることはもうできないのでしょうか。
結婚まで、ビジネス界に外注しなければダメなのでしょうか。