Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

◆専門バカになるな◆

明日、一回限りの講義をする。
そのメモ。というか、なんというか。

①専門バカになるな!

これまで僕は色んな教師や保育士たちと出会ってきた。
本当に色んな人がいる。それは当然だが・・・

ただ、その中で、一つ気になるのが、
教育や保育についてはかなり究めているが、
それ以外のことに全然興味や関心がない人のこと。

専門的な話になると、すごく盛り上がるのに、
それ以外の話になると、全く耳を傾けない。
聴く耳ももたない。話を専門の話に戻そうとする。

そういう人は、教師や保育士としては優れているかもしれないが、
人間としてどうかな、といつも思ってしまう。

②人の個性は複数概念によって作られる。

多分、ネットで「ドイツ」、「教育」、「ヴィジュアル系」、「ラーメン」で検索すると、
僕のブログにたどりつく。(「赤ちゃんポスト」、「離婚」も可)

*ドイツ、教育、ヴィジュアル系 OK
*教育、ヴィジュアル系、ラーメン OK
*ヴィジュアル系、ラーメン、ドイツ OK
*ラーメン、ドイツ、教育 OK
(googleにて)

僕の個性は、きっとこの四つの概念の複合体として描かれる。

自分らしさや本当の自分を求めるのも大いに結構だけど、
自分を示す(自分を特徴付ける)概念をいくつかもっておきたい。
個性とは、概念の複合体である。
その概念が4,5つあれば、それが個性となり、その人のキャラとなる。

一つの道を突き詰めるのもいいけど、
幾つかの道を同時平行で歩むともっと深みのある人間になるのでは?

③持続して一つのことを続けることこそ、人の精神を強くする。

②と反対のことだけど、これもとても大切なこと。

エーリッヒ・フロムは、愛するということをするための訓練として、
一つのことを継続して続けることが大切だ、と言う。

一つのことを続けることができる人は、忍耐力をもっている。
忍耐力がある人は、一つのことを途中で諦めないで、
最後までやりぬくことができる。

当然、集中して何かのことに取り組むことができるし、
集中することで、ますますそのことをより深く捉えることができるようになる。

忍耐力がなくて、集中できない人は、途中で諦めることが多い。
物事の本質をつかむまえに、そのことを投げ出してしまう。
恋愛においても、それは同様であろう。

一つのことをし続ける、ということは、どんな人にとっても、
とても大変なことであるし、根気のいることである。

そういう持続できる力こそ、今のうちに身につけてほしい。
90分の講義を集中して聴けない人が、
子どもの話をきちんと聴けるとは思えない。
(子どもの話をしっかり聴くことは、大人にとってはかなりしんどい)

④高いハードルを越えた人だけが味わえる本当の楽しさ

人は誰でも、楽しく生きていきたいと願う。
楽しい人生は、人を幸せにする。

だが、「楽しさの質」を考えると、
質の高い楽しさには、必ず「高いハードル」がある。

例えば、楽器。
楽器は、巧くなればなるほど、楽しくなってくる。
演奏できればできるほど、したいように演奏することができる。
いわば、楽器を自由自在に操ることができる。
そうなって初めて、質の高い演奏が可能となり、
楽しみの質も同様にupする。

簡単な楽しみは、その場しのぎの楽しみでしかない。
誰もが気軽に楽しめる遊びは、飽きるのも早い。

簡単なことや単純なことに逃げないでほしい。
自分で「高いハードル」をしっかりと作り上げて、
それをしっかり越えていってほしい。

高いハードルを幾つ越えたか。
高いハードルをどれだけ越え続けているか。
これが、人間の価値を決めるといっても過言ではない。

それは、どこまで自分を苛め抜くか、ということとも関わる。
自分を甘やかせず、自分に厳しくなること。

自分を甘やかせば、甘ったれた大人にしかならない。
甘ったれた大人が未来の希望である子どもたちを育てることはできない。

自分に厳しい人間こそ、人に本当の優しさをもつことができる。
優しさとは、甘やかすことではない。

今、自分に厳しさを与えなければ、
きっと未来にちょっとしたことでくじけてしまうだろうし、
過酷な人生遍路を歩み抜くことはできないだろう。

ちょっと説教っぽいところもあるけど、
若い頃に厳しさを知る人間は必ず成長する。
それだけは心のどこかに残しておいてもらいたい。

***

やっぱ、ちょっと説教っぽいかな・・・
でも、一回限りだし、あんまり難しいことは話せないしなぁ~・・・
困ったなぁ。。。

コメント一覧

haru
リベラルアーツがあればどの分野でもOKだと思います。

逆に。。。
kei
yukisukeさん

「友達」の意味内容って、年齢によって変化してくるんだと僕は思います。中高生のいう「友達」と大人のいう「友達」とは、指しているものが違う、というか。

yukisukeさんのご助言を受けて、③を話すのは止めました。一回限りの講義であまり複雑な話をすると、かえって逆効果かなと思い。

そのおかげで、無事いい感じの講義になりました。ありがとうございます!

haruさん

それって、一度限りの講義?それともこういう内容の講義? どっちの意味でしょう?

一度きりというのは、色んな内部事情でして。そういうこともあるんですよね。

で、内容的には、教師・研究者の視点ではない僕のマニアな視点で話してみよう、という実験的なものでした。

教員や保育士養成系って、カリキュラムにがんじがらめになっていて、「余剰」な知識は本当に排除されています。いわゆる「リベラルアーツ(教養科目:幅広い知識)」はほとんどないんです。

リベラルアーツは、若い頃は必要性を感じないけれど、いずれ強く必要性を感じることになると思います。そこの部分をマニア的に語れるか?というのが実験内容でした。

ま、そういうことをやるのがいいのかどうかは、わかりませんけどね。。。
haru
ま、なんていうかそういう講義をしなければいけないというのがちょっと・・・(苦笑)
yukisuke
探究心
http://be-blown-off-neworld.269g.net/
こんばんは!KEIさん

話はずれますが、友達ってなんでしょうね。
自分の環境によってずれたりする友達、
成人になってからの友達って言うのは案外少ないのかもしれません。
同じ職場なら、単純接触のために、その場友達にはなれるかもしれませんけど、、。

果たして共通項が抜かれた時、維持できるのが友達なのかなぁともおもったり。


明日、一回限りの講義

とても良いと思います。
ただ、②と③を理解するのには時間がかかるかもしれませんね、今の現代っ子には。

とにか、結論を早く求める傾向が今は強いですよね。専門性は大切ですが、大学の学部がわかれているように、専門性は複数の知識で相成っていることを知る人はそれだけ居るのか、、。


統合した知識は時に、反発した精神を生みます。お前に何がわかるんだ!という風に。

大変かと思いますが、とても意義のある講義だとおもいます。だから頑張ってください!



名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「教育と保育と福祉」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事