今日は朝から高校訪問。教員って仕事は、研究や講義や採点や校内行事や会議や事務仕事や学生対応だけでなく,実習訪問や高校訪問もしなければならない。実に何から何までやる仕事かな,と。(時折本気でイヤになる…本業の研究や教育にかける時間以外の労働があまりに多すぎる…)
ま,それはともかく今日は日中時間が空いたので市川駅からバスで松戸へ☆
目的はただ一つ。現在空前の人気を誇る超大人気ラーメン店,中華蕎麦とみ田のラーメンを食べること。前々から行きたいと思っていたお店。ま,ラーメンフリークに言わせれば『いまさら?』ってことになるんだろうけど,僕的には松戸はほとんど来たことがなく,土地勘も全くない町なのだ。
「とみ田」ということで二時間待ちは覚悟の上。金曜日のお昼前だったので,もしや…と思ったが,既に大行列ができていた。20人以上はいたかな… 待ち時間は一時間ちょっとだった。若い女性や中年男性も結構並んでいて、ファン層の広さに驚いた。イメージ的には若い男性にウケるラーメン屋さんかなと思っていたので。並んでいるときの店員さんの対応にも好感をもてた。一瞬、東池袋の大勝軒に並んでいるかのような錯覚を覚えた・・・
注文したのは「味玉そば」(800円)。ノーマルの中華そばに味付け玉子がのったラーメンのこと。店員さんによると。つけ麺の方が人気あるんだと… もちろんつけ麺を薦められた。が、超濃厚なラーメンが印象的だったので、味玉そばにした。また、お持ち帰りラーメンも提供している。お持ち帰りラーメンを頼んでいる人が結構いてびっくりした。
厨房には店主の富田さんがいた。隣には富田さんに似たおじさんがいて、ラーメンの盛り付けをしていた。直感的には「お父様?」と思ったが真相は・・・違うだろーな。とにかくとみ田には従業員が多い。6人はいたと思う。この従業員の多さも本家っぽいかな。店主のラーメンを作る仕事はとても丁寧そうだった。一度スープと麺を入れてから、再びスープを加えていた。スープと麺とトッピングの具を器に入れたあと、鍋で沸騰させたスープの表面を丁寧にすくって、完成寸前のスープに注いでいた。スープの表面の泡みたいなものはここで作られているようだ。
ラーメンは器ギリギリまでなみなみとスープが注がれているものだった。見てからして美味しそう。予想以上の美しさに、構えていた僕もビックリ。このナミナミ感は見た者にしか分からないものだろう。期待値が高いだけに厳しくみてやろう!と思っていた僕の心が少し砕かれた気になった。
スープを飲むと、ねっとりトロトロなスープでかなりビックリ、あ然。もみじや豚足やゲンコツなどとろみの出る食材を大量に使っているのだろう。めちゃめちゃ濃厚でドロドロ・ネロネロっとしたスープだった。このネロネロ感は抜群だ。特記すべきは、濃厚で超ドロドロ・トロトロ・ネロネロなのに、それほどしつこくなく、臭くなく、くどくなく、スープのダシの旨味と魚粉の旨味が折り重なって、超インパクトのあるラーメンになっていた。
麺も太くて、うどんのような麺だった。こういう麺だと麺が自己主張しすぎて全体のバランスが崩れるものだが、とみ田のラーメンは全体としてよくまとまった一杯に仕上がっていた。しいて言えば、スープが自らを強く主張しているように感じた。
メンマも上品かつ大胆な味付けで、食べさせるタイプのメンマだった。チャーシューは表面が柔らかいオーソドックスなものだった。もちろん全体のバランスを考えてのことだろうが、それほどチャーシューは自己主張していなかった。
食べすすめていくと、どんどん魚粉が舌に感じるようになる。トロトロ・ネロネロなスープは最後まで濃度を下げることなく、飲むことができるものだった。
総括としては、厳しい目でここのラーメンを食べたが、お世辞抜きに美味しいラーメンだった。こういうタイプのラーメンは、正直なところ、かなり飽和しているし、どこもかしこも濃厚豚骨魚介(魚粉)って感じで、やや食べ尽くした感があった。が、とみ田のラーメンはさらにその上をいくラーメンだった。正直、「参った!」というしかなかった。これだけラーメンを食べていて、さらに衝撃を受けるとは・・・
でも、いじわるく言えば、規制の枠組の中で突き詰めたラーメンって感じもする。よくいえば、「現代型濃厚豚骨魚介ラーメンの完成形」って感じかな。はっきりと現代型東京ラーメンの最上級バージョンを見た気がした。そう、大勝軒の進化型の最終ヴァージョンと言っていいかもしれない。ヴィジュアル系で言えば、技法・スタイル的に突き詰めたシャムシェイドやマリス・ミゼルのようなラーメンって感じかな。ただ、よいか悪いかは別にして、とみ田はパイオニア的存在ではない。現存するラーメンのスタイルの究極系というべきであろう。
是非つけ麺も食べてみたい・・・が、この行列のままだと、しばらくは来ないかな。やっぱり行列は苦手です。。。(涙)