先日の「エクシードII」ニコ生動画主による「パクリ」(しかもガセネタに改ざんされた…)発覚で、正直ブログ継続の気持ちが萎えかけたが(当方が供出するレア情報を、他サイトで根こそぎパクられたら、只のお人よしの阿呆であろう)…
ニコ生関連で、時折世間を騒がせて警察沙汰にまでなる輩もいるが、あのサイトには良識・節操のない人間が少なくない事を痛感した次第だ。
しかし、むしろ、正しいレトロ台情報を、当ブログから発信する事が、本来の使命であると考え直した。
そこで、無神経なニコ生主の事は一旦忘れて、一般的に知られていない感のある「ブラボーエクシードII」について、今回あらためて紹介する。
エクシードIIは、決して当時「マイナー機」だった訳ではない。前年登場の初代「ブラボーエクシード」が好評だった為に、後継機のエクシードIIも九州エリアを手始めに、西日本、東日本の広範囲で設置された。都内各所でも、ちょくちょく見かけた機種だ。
(ブラボーエクシードII、1990年…盤面上部にEXCEEDIIの文字)
(コチラは元祖「ブラボーエクシード」、1989年、言わずと知れた「液晶初搭載」マシン)
さて、ブラボーエクシードIIのデジタルは、初代エクシードと同じ液晶表示を採用している。つまり、本機は液晶デジタル機「第2弾」となる。
但し、デジタルは初代と全く同一ではなく、各デジタルの絵柄が変更されている。
初代エクシードは、左デジタルに10種類、中デジタルに15種類、右デジタルに14種類の絵柄があり、大当りパターンは10通りだった。一方、ブラボーエクシードIIでは、全デジタルに「1~9、F,H,J,P,O,$」の絵柄が配されており、大当りパターンは15種類に増えている。
但し、絵柄は増えても、大当り確率は初代と同じ1/225である。一次抽選(1/15)と二次抽選(1/15)からなる二段階抽選方式である点も、全く同じだ。また、一次抽選に当選すると必ずリーチが掛かる仕様で、後のフィーバークイーンIIと同様、リーチ発生がアツかった。
初代と後継機は、盤面の違いはあれど、デジタル部はほぼ同じで、独特の競り上がるようなアタッカーの動きも一緒だ。アタッカー開放時間が18.5秒と短めなのも、両者共通である。
しかし、エクシードIIには、初代エクシードと決定的に大きく違う点がある。それは、初代に存在したデジタルの「出目移行法則」が、エクシードIIでは通用しなくなった事だ。両者は出目生成方法が異なり、左右デジタルの絵柄も変更されたのだから、当然であろう。
ちなみに、初代エクシードの出目移行法則とは、デジタルの連続回転がしばらく続くと、左デジタルと中デジタルに独特の移行性が生まれ、一定のパターン通りに出目が進んでいく事である。その移行パターンは、以下の通り。
10⇒38⇒83⇒30⇒58⇒$4⇒50⇒78⇒24⇒70⇒$9⇒54⇒90⇒29⇒74⇒
2$⇒$H⇒94⇒4$⇒2H⇒15⇒6$⇒4H⇒35⇒8$⇒6H⇒65⇒$1⇒8H⇒85⇒
31⇒$J⇒$6⇒51⇒2J⇒26⇒71⇒4J⇒46⇒91⇒6J⇒76⇒12⇒8J⇒96⇒
42⇒$P⇒17⇒62⇒2P⇒37⇒82⇒4P⇒57⇒$3⇒6P⇒87⇒23⇒8P⇒$8⇒
53⇒$0⇒28⇒73⇒20⇒48⇒93⇒40⇒68⇒14⇒60⇒98⇒34⇒80⇒19⇒
64⇒1$⇒9F⇒84⇒3$⇒1H⇒$5⇒5$⇒3H⇒25⇒7$⇒5H⇒45⇒9$⇒7H⇒
75⇒21⇒9H⇒95⇒41⇒1J⇒16⇒61⇒3J⇒36⇒81⇒5J⇒56⇒$2⇒7J⇒
86⇒32⇒9J⇒$7⇒52⇒1P⇒27⇒72⇒3P⇒47⇒92⇒5P⇒67⇒13⇒7P⇒
97⇒43⇒9P⇒18⇒63⇒始めに戻る
簡単に説明すると、デジタルの連続回転が2~5回転程続くと、その後は、連続回転が途切れるまで、左デジタルと中デジタルは、延々と上記のパターンに沿って移行して行く。
例えば、デジタルに「10?」という目が出た次の回転では、「38?」が出る訳だ。そして、次は「83?」、その次が「30?」…という具合に進んでいく(右デジタルにも移行性アリ)。
但し、リーチが掛かる時は、この移行パターンが崩れる。つまり、「10?」の次回転で、左デジタルに「3」以外の絵柄が止まった瞬間、リーチが確定する訳だ。いわば、「リーチの先読み」である。
このパターンを知っているからといって、特別大当りが出易いといった事はなかった。しかし、実戦からこの移行パターンを見抜き、当時の「必勝G」誌に投稿した横浜在住のF野戸氏(別の号では、「T藤}という名前に変わっている)の着眼点は見事である。
但し、口を酸っぱくして言うが、この移行パターンは、初代ブラボーエクシードに限って通用するもので、後継機ブラボーエクシードIIには、このような明確な移行パターンはない。
エクシードを所有するレトロ台コレクター諸氏は、自分の台が初代エクシードか、それとも後継機エクシードIIなのか、一度倉庫から引っ張り出して、確認してみるのも良いだろう。
幾らデジタルを回しても、明確なデジタルの移行パターンがなければ、それは初代エクシードではなく、エクシードIIである。もちろん、盤面を見れば一発で判るだろうが…。
※なお、エクシードシリーズには、もう1機種「ブラボーエクシードIII」(1990年)も存在する。内部確率は他の兄弟機と同じ(1/225)だが、盤面及びゲージ構成に変更が加えられた。特に、オマケチャッカー部分の釘が増やされており、大当り時の出玉増に貢献した。大当り絵柄は全15種類で、エクシードIIと共通。
とりあえず、エクシードとエクシードIIに関する記事は、今回で完結する。正直、「エクシードの出目法則とか移行性とか、良く判らないし、どうでもいい」と、苦々しく思っている人もいるだろう。
ただ、こういった細かい点でも、「正確なレトロ台情報」としてネットに残す事が大切だと思っている。よく、スーパーリーチ初搭載機を、京楽の「トランプカード」と記す人がいるが、これも正確には「ニュートランプカード(2)」である。「トランプカード」は、赤いドットデジタルを採用した全く別の旧要件機で、スーパーリーチは搭載されていない。
※詳細は、コチラの記事(京楽・トランプ物デジパチ4機種を紹介)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/2945781110dfd47643289c819c024f1a
そういった意味でも、このブログを読んで「ここの記載は誤っている」とお気付きの際は、適宜コメントで指摘して頂けると、幸いである。