シニア担当のYokoです。
先日話題の映画「おくりびと」をやっと観る事が出来ました。
流れる音楽、美しい四季、人々の表情、そして納棺師の想いそして所作etc・・
心の奥の奥にある私の大切な何かが十分に満たされたような感じがしました。
あたたかくて、あたたかくて・・ そして静かな涙。。
このあたたかさは一体なんなのでしょうか?
まだ私にはわかってはいませんが、今もこうして胸に手をあてると
そのあたたかさを感じることが出来ます。
アートセラピーで出会うシニアのみなさま。
ふとした事で気持ちを落とされたり、体調を崩されてお休みされる方も
いらっしゃいます。
そしてもちろん人生を終えられる方も。
その女性はとても上品な方でした。
ニコニコとされているかと思ったら、急にブラックジョークをおっしゃる。
このブラックジョークがどれだけ場を和ませてくださったり時に冷や汗も掻いたり・・・
作品はいつもファンタジーに満ちていました。
お話しを伺うとその女性の素敵な素敵な物語があるのです。
それらが、時に色で、時に花で、時にビーズで表現されていました。
そのブラックジョークと反するその可愛らしい作品の数々。
時々タイトルも付けて下さいました。
そのタイトルがとてもユニークで、その発想の豊かさにどれだけ私達は
驚き、学んだことでしょうか。
そして皆さんの承認の時間にはどれだけ盛り上がった事でしょうか。
1年、また1年と月日が流れ徐々に体力が落ちている様子は
私達の目からみてもわかりました。
ワーク中に眠ってしまう事もしばしば。
時に私達も対応に困るような動作も見受けられるになりました。
それでも女性は参加して下さいました。
その日は節分のワーク。
いつも眠っている状態が多く見られたその女性はその日はとてもクリアで、
以前のお元気な頃にようにニコニコとそしてブラックジョークも復活されていました。
そしてタイトルもはっきりと付けられたのです。
タイトルを付けられたのはどれくらいぶりだったでしょうか?
私はもの凄くうれしかった。
そして更に驚く事に作品にはその方しか作れないワンポイントが。
それはティッシュ。
いつも専用のティッシュボックスを女性の傍に置きます。
毎回必ず。
それはまるで席予約のように、その方の場所には必ずティッシュボックス。
そのワークの数週間後に眠るようにお亡くなりになったと知りました。
・・・・・
あの日あんなにお元気だったのに。。。
タイトル:「真昼間の晴れた白い大きな花が咲く木」
作品を見ていると、そのワンポイントの白いティッシュのお花が
優しくそしてとても誇らしげに咲いているように私は感じます。
そこに居るように感じます。
もうテーブルにティッシュボックスはないのですよね。
アートセラピーを通して出会い、共に過ごした時間を
今振り返り
出会えた喜び
沢山の笑顔
ブラックジョーク
本当に本当にありがとうございました。
私の心の奥の奥の方であたたかいものが今流れています。
感謝
合掌
改めて今回の作品の写真を見ながら、
沢山沢山その女性と過ごした時間を思い出し、
私もうまく言葉で表現が出来ないのですが、
心の会話を作品を通してしているような感じがします。
そしてやっぱり作品からその女性のいつもの
ブラックジョークが聞こえてきそうな・・
私と重なりますか?ブラックジョーク
おかしいですね~(笑)
うまくことばで表現することはできないけれど、確実にそんな時間が存在しているんだな、ということが伝わってくる。
その方のブラックジョーク、Yokoちゃんと重なるわ。