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Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

あゆみ~あなたの歩いて来た道~

2012-10-24 14:47:09 | 素敵な現場
シニア担当のYokoです。

先日誕生日を迎えまた一つ年を重ねました。

Facebookでお誕生日にお友達登録の皆から沢山のメッセージを頂きました。

本当にありがとうございました。

いつの間にかこんなに大勢の方と出会っている自分がいる事に驚き、そして自分が歩いて来たこの道が

とても皆さんのお陰で豊かに色づき実っている事に気づかされました。


遠い昔の出来事です。

何一つうまく行かない。何をしていいのかもわからない。

みんなは出来ているのに。。みんなはやれているのに。。。

「誰かお願いだから、あなたはこの道を歩きなさい。そしたら私歩くから!誰か私に道を書いてよ」と心の中で叫びもがいていました。

それくらいどうやって生きていって良いのかもわからなかった。

今自分が立っている世界の周りあるものは全くちっぽけで汚くて、だからそこから先にどんな未来があるかなんて描けなかった。

今見えている世界だけが自分の世界 一つも美しくない ただがらくたの集まりのようなそんな世界だと。。


先日のシニアアートワーク

こちらの施設では毎年文化祭があり、今年のテーマは「あゆみ」

アートワークの作品もいくつか飾られます。


このテーマをお伝えし、「あゆみと聞いて皆様は何を思いますか?」

すると一人の女性は「お散歩に行くときに足元を気をつけないとね」

またもう一人の女性は「素敵なテーマだわ」

そうしてもう一人の女性は「一歩一歩」と。

歩く事そしてそのものの時間 

それはまるで私たちの人生に共にある言葉のように思いました。


幼児期 少年期 青年期 壮年期 中年期 前期高齢期 後期高齢期・・・

私たちの人生の中でいくつか区分されて呼ばれる時期があります。

勉学に励み 恋もあったかなぁ。。そんな青年期

社会に出て、仕事に趣味にそうして結婚出産などの時期。。。そんな壮年期

そうして今迎えている高年期

その時を思い出し毛糸を三本 

今の年齢分10歳ずつに結んで頂きました。

結んだ毛糸を人生であゆんで来た道にたとえ、どんな道だったでしょうか。。

くねくね ぐるぐる 平坦 でこぼこetc・・・

そうしてその道すがら味わったもの 喜びも悲しみも、フェルトやビーズで飾って頂きました。

    

同じ道などひとつもなくて



年と共に少しずつ衰えていく事があったとしても

視力が弱まっている女性は 「ハート」を一つ

「心の目」で物をとらえ感じている



そうして今居る自分の世界から、あゆんでいくこの先に

さらに素敵な世界がまだまだあるのよ。と。


そうシニアの皆さんの作品から教えて頂きました。


人生は一枚の絵だという人がいます。

辛いとき悲しいとき その出来事ばかりが全てだと捉え悲観し絶望する

だけれども「あゆみ」を続けていく事で

その時の色合いが、人生を豊かなものにしている事を知り

そしてさらにこれから出会う事味わう事 暮らしていく事で

一枚の絵はさらに豊かに描かれていく。


シニアの皆さんの「あゆみ」はこれからも続き 

そうして自分だけの人生という一枚の絵を完成していきます。

生きる姿をとおして。。。


私もまた今まさにこの自分の絵を描いている一人です。

そして あなたも。。



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