薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

2015.2月

2015-07-01 08:40:24 | 日記

(総評)黒柱先生

今回の課題は「人間」が出てこないので、それをどうやって人間と結び付けて狂句にするかが腕のみせどころになるでしょう。白い雲や樹木を何かに見立てる方法もあるでしょう。又擬人法を使う手もあります。いずれも人間との関わりが表現しなければならないという問題があります。もうひとつは、奇妙な形をした白い雲と下方の樹木という二つの主題があるわけですが、その二つを融合させることはなかなか難しいようです。この場合どちらか一方に焦点を当てざるを得ないのかもしれません。それぞれいろんな工夫がなされていて、面白く拝見しました。 今回も選評もどきに蛇の足を付け足して書いてみます。順不同です。

.接吻攻(キッスぜ)め 誘惑(さそ)た椿(つばっ)も
 赤(あ)こけなっ


 花の蜜を吸いに来る「目白(はなし)」は見ていてもとても愛くるしく、また飽きることがありません。椿と目白と取り合わせは、珍しいものではありませんが、その絡み方が、この場合面白いと思います。甘い蜜で誘った椿の方が目白の猛烈な情熱に頬を染めているとは言いえて妙です。素晴らしい一句です。「キッス」又は「キス」はカタカナのままでよいでしょうし、「さそた」も「誘(さ)そた」と読みのままでよいでしょう。

・雲(く)め代行(だいこ) 鯉幟(のぼい)ゆ上げた 
貧乏人(びんぶにん)


 
この句も、上五の意味が耳で聞いた時に分かり難いようです。文字で見れば分かるのですが。「鯉幟(のぼい)ゆ」という言い方にも違和感があります。「鯉幟を」という意味ですから「鯉幟(のぼ)ゆば」のほうが分かりやすいでしょう。「貧乏人」は「ひんじゃごろ」という言い方も出来ます。

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