(フォト狂句課題吟の部)
《選評と蛇足》
今回は素材が人間そのものでしたので、作りやすいと思われたのですが、投句数が意外と少なかったのが惜しまれます。写真の中心になっている二人の人物に焦点を当てる方がよいのではないかと思います。
.子が育(そだ)っ隙間(すっま)が開(え)たちにじい寄(よ)っ
この句も二人の距離に着目したのは良かったと思いますが、下五がやや違和感を覚えさせるような気がするのですが
5.仏壇(にょうさん)にケーキも供えっクリスマス
「仏壇(にょうさん)に尻(しい)どん向(む)けっクリスマス」(一徹)という句を思い出して笑いました。「供えっ」をそのまま読むと破調になります。「供(あ)げっ」とすれば解決です。
●兼題「買物(けもん)」
《選評と蛇の足》
5.消費税予想(かっご)ん外(ほか)ん婆(ば)が買物(けもん)
消費税が上がったことをうっかりしていて、思いのほか高くついた買い物にお年寄りが溜息をついているのでしょうか。「かっごんほか」は発音どおり「覚悟(かっご)ん外(ほか)」がよいでしょう。漢字の当て方の原則はできるだけ「発音されるとおりの漢字を当てる」と言う事です。意味を当てるのではないと考えましょう。勿論、例外も沢山ありますが。
7.買物(けもん)上手(じょし)何時(いっ)も狙(ねろ)ちょい特売日(とくばいび)
この句も目新しさを感じないのが残念です。もう一つは、「買物」と「買物上手」は厳密に言えば意味が違っています。「課題そのものを詠む」からすこしずれているという感じがします。
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