薩摩おごじょ

薩摩狂句勉強中です。

2016.年3月フォト狂句

2016-06-11 20:20:28 | 日記
 総評 黒柱先生


(人)
解(ほつ)れたち足(あい)でジャンケンすい足湯 
  
           扇香(3月18日投句) 

(寸評)発想のユニークさが光っていると思います。「開放」された足の指の動きをジャンケンにたとえたところがこの句の良さです。地の句と遜色のない句です。比喩の使い方の巧拙が句のできばえを大きく左右します。この句の場合がまさに比喩の成功例です。お尋ねの「足」の読み方ですが、「あし」「あっ」「あい」などと地域によって違いがありますから、どれが正しいとか間違っているとはいえません。どれも正しい薩摩語(鹿児島方言)です。ただ、「足湯」を「あいゆ」というと聞いた時に分かりにくいという人もいるかもしれません。


(人)
夕飯(いめし)どま電子レンジで平然(しれっ)出っ
              
               扇香(3月10日投句) 

(寸評)「チン」した料理?を平然として食べさせるという発想がユニークでした。そんなものを出された、敷かれ(?)亭主の渋い顔が苦笑を誘っています。
意表を突く組み合わせがよかったと思います。以前にも書きましたが課題と何を組み合わせるか、そしてどうやって課題を生かすかは大変難しい問題です。そういう意味では、課題吟より自由吟のほうが作りやすいとも言えそうです。
みなさんはどうお考えでしょうか。

●今月の蛇の足(順不同)
 
課題吟から
 1.「すだっ」は「後ろに下がる、後退する」ですから、「後退(すだ)っ」がよいでしょう。

 2.「年齢(とし)けなっ」→「年(と)しけなっ」 送りがなに気をつけましょう。

 3.「ゆ」は「足湯」だけとはかぎりません。「足湯」は「あしゆ」と読ませましょう。にがごい誌でも書いていますように、漢字と発音はできるだけ一致させるのが原則と考えたほうが、耳で聞いても分かりやすいでしょう。

〇兼題から
 
1.入力ミスだと思われますが、「平然(しれ)っ」は「平然(しれっ)」でよいと思います。

2.「遠(と)え耳(みん)ち」の「ち」の意味がいまひとつはっきりしませんので、句意が分かりにくくなっているようです。おそらく「耳が遠いものだからといって」という意味だと思われますが、ちょっと無理があるようです。こんな場合は無理に縮めず発想を変えて別の句をつくるようにしましょう、

3.「大和男児」とか「大和なでしこ」とは言いますが、「大和児(やまとご)」は無理です。無理な造語は使わないようにしましょう。
                        黒柱

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