母
あえていう
老母
確かに
老いた。
しっかりしているけれど。
頭の衰えなどはないけれど。
衰えたのは
足
歩く事
早く
歩けない
88歳だから
当たり前だ。
八百屋
を
50年以上
営んで
毎日
立ち仕事で
痛めつけて
巻き爪
で
真っ黒な足
かかと
の
肉など
硬く
かかと全体
が
魚の目
の
ような
角質化した
皮膚で
柔らかさ
は
感じない。
歩き続けた結果だ。
そんな
母だから
鍛えた足
は
いつまでも
大丈夫
だ。
そう信じ込んでいた。
パーキンソン病で
ヨタヨタ
としか
歩けなくなった時
一番
傷ついたのは母だった。
私
の目から見たら
母
は
85を超え
達者
に
まだ
歩いていたので
歩みが遅くなっても
年老いたから
致し方ない
そんなもんじゃない?
って
ええやん
ゆっくりで。
なんて
言っていた。
しかし
それから
ガタガタ
と
歩くのが
おぼつかなくなったので
母
は
歯がゆい思い
が
したのだと
そう思った。
理解できない
まして
理解しようと
努力もしない。
そんな風に
慰めとも諦めとも
つかない
あっさりと
流されたのは
辛かっただろうと
今は
わたしの
言動
を
反省する。