はい、しげのですが?

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「骨格提言」から再出発!11・13城南地域学習会に向けて。

2012年11月03日 01時16分04秒 | 障害者権利条約Vs障害福祉

昨日は、「とうきょう会議」主催の相談支援従事者初任者研修の2日目だった。今回の科目は「障害者自立支援法等の概要」。東京都の職員の方が講師なので、非常にそつのない、かつ有用な解説だった。骨格提言は現状であまり反映されていないが、段階的に実現していくことになっているのだ、という解説だった。

そうした解説を冷静に聞くことができたので、ああ、僕は立ち直ったな、と思う。それでも、本当のところでは、今年の前半の、総合支援法の成立をめぐる事態の精神的な打撃から完全に回復しているとは言えない。

6月ごろまでの僕の方向性は、地雷を抱えて戦車の下に突撃するような気分に支えられていた。「支援の一般化・支援の社会化」の旗を掲げて花火をあげれば、誰かがいつか、その後を継ぐのだろうと。だが、この間の自分の無力さと、あまりに不毛な決着を見て、これを笑っては済まされないと思った。これでは傷ひとつつけられないし、後に引き継ぐものなど何もないと。

あれから、他の課題についても、いろいろなことを考えながら、従来の立ち位置を見直し、軌道修正をはかってきた。そういうことに大量な時間を使ってきた。(もちろん、行き詰まってはフリーセルにも大量な時間を使った)今も、敗北を回避しない、という点においては同じなのだが、敗北の客観的な検証とか、「正しさ」の陰で省みられなかった部分への注目とかに意識が向くようになり、暗中模索を続けている。

骨格提言から総合支援法への過程で、同じように心折れた人は、少なくはないのではないかと考える。

「骨格提言から再出発」を僕らは選んだけれど、「宝」として神棚に祭るのではダメなのだ。提言の内容に即して、具体的な討論を始めたい。その討論の中で、制度改良の取引に回収されない、画一なスローガンに置き換えられない、障害当事者の個別・具体的な苦闘の歴史をきちんと反映したものとして、提言の各内容を共有したいと考える。

以下、集会案内です。

「骨格提言」から再出発!

権利に基づく障害福祉への社会合意を求める

11・13城南地域学習会

11月13日火曜日 18:30開場 19:00開始

大田区立消費者生活センター 大会議室

参加費:500円

講演:「骨格提言発表から1年:改めて問う重要性」

講師:佐藤久夫さん 

(日本社会事業大学教授・元厚生労働省障がい者制度改革推進会議総合福祉部会長)

主催者から:「『障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言』に基づき、障害者総合支援法の抜本的見直しを求める国への意見書提出に関する陳情書」プロジェクトの紹介

 ※当日、手話通訳と、パソコン文字通訳による情報保障を予定しています。

日本は今、国連障害者権利条約の批准をめざし、「権利に基づく障害福祉への転換」への道のりを歩もうとしています。そして、2009年から現在に至るまで、障害福祉の世界は、大きな期待と幻滅の中を動いてきました。

とりわけ、昨年8月末に発表された『障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言』いわゆる骨格提言は、障害者権利条約の基本精神である「私たち抜きに私たちのことを決めるな!」(Nothing about us without us!)に則って作られたものであり、障害福祉に関わる人々の悲願の具現化であったともいえます。

しかし、年を明けて成立した「障害者総合支援法」は、この骨格提言を反映しないものになってしまいました。

 この間、障害者団体と関係者は、大きな混乱を強いられまた。幻滅と無力感が、少なくない関係者を覆っています。しかし、そのような状況の中にあってもなお、障害者団体の共通した見解としてあるのが、「骨格提言」の実現です。厚生労働大臣さえも、国会答弁で繰り返し述べています。「骨格提言は障害者の願いが詰まった重いものでぜひ実現したい。しかし予算の壁などがあるので段階的・計画的に。すぐ出来ないものは検討項目に入れた。骨格提言に沿って、かつ障害者の意見を反映させて検討する。」

私たちは障害者が権利主体となる社会の実現に向けて、この共通見解を軸に地域合意をはかっていきたいと考えるのです。また障害福祉に関わるものだけではなく、広く地域社会の中でこの「骨格提言」への理解を得る機会としていきたいと考えます。私たちは、そのために、積極的に学習と行動を働きかけていきたいと考えています。

私たちは、「障害者総合福祉法を、ちゃ~んと成立させよう!城南地域集会」として、「障害者総合福祉法を、ちゃ~んと成立させようではありませんか。私たちの力を添えて。」をスローガンに、2年間活動をしてきました。そして、このミッションの実現をめざし、このたび、「地域福祉フォーラム城南」として、活動を再編することにしました。

障害福祉の課題は、地域社会の課題として合意形成することなくしては前に進めません。障害という社会問題は地域に存在するのです。

この地域で共に生きる、すべての方々の参加を要請するものです。

主催:地域福祉フォーラム城南

問い合わせ:とちの実作業所・黒田 tel/fax 03-5700-4533


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