しおちゃんの小学生への教育指導

子どもの自立に向け体験を通し楽しみながらいろいろな知識や技能を身につけていく。机上で覚えさせるだけは学力にはなりません。

非常勤講師になって1ヶ月

2014-05-21 14:03:00 | 教員の現状


60歳で定年退職し、小学校の非常勤講師になった。
同じ待遇の昨年までやっていた人は理科は教えていなかったが、
「理科を教えてくれ」ということであった。

教えることはできるので、「いいですよ」と返事をした。

ふたを開けると、17時間全部が理科であった。
それでも構わなかったが、常勤の理科専科が28時間中18時間が持ち時間で
あとは空き時間であった。
彼の空き時間は10時間である。
しかも、準備が大変な6年の理科は教えない。

それに対して、私は6年生3クラス含まれている。

級外教員は生徒指導担当が15時間、主幹教員が10時間と少ない持ち時間である。
また、他の非常勤講師は算数のティームティーチングの時間を受け持ったりしている。

私は時間講師であるので、私には全く空き時間がない。
週1時間だけ教材研究の時間が割り当てられているだけである。

週日課表ができてすぐ、あまりに公平感がないのでクレームを申し上げた。


私は勤務時間以外働きません。
実験で使う薬品の準備など誰が用意してくれるのですか。
テストの採点や成績付けはどの時間にやるのですか。
3月の話し合いの時、算数のティームティーチングはない
と言っていたがあるではないですか。
などと。


薬品などの準備は学年の先生がやってくれる。


それ以上、話し合いは進まなかった。


じゃあ、4年の理科1クラスだけでも減らしてくれ、とお願いした。
代わりに1年生の算数ティームティーチングと4年の書写の担当になった。
(主幹教員の持ち授業と交換した)


3年生2クラス、6年生3クラスの理科を中心に教えてきた。
3年の理科は学年の先生が種を分けてくれたりある程度準備をしてくれてあった。


しかし、6年の理科は誰も準備をしない。
しかも他のクラスは、私が授業してからそれを使ってやっている。

「ものの燃え方」で使う気体のボンベを準備したり、
足りない気体検知管の注文を理科主任に頼んだり
過酸化水素水を薄めて実験で使えるようにしたり
やはり、やるのは私であった。

もちろん、勤務時間外に・・・・



本は同級生の子にあげることに

2014-04-15 08:27:00 | 教員の現状


写真展の会場に、この本の共著者Mさんが、1冊持ってきてくれた。
私の分だという。

著者1人に付き2冊ずつくれるそうである。


仕事を退職する私は1冊記念にあれば十分である。

で、写真展に来た先生の中で一番若い人にあげよう、と決めていた。


新聞のインタビューでも「若い先生に写真を見てもらいたい」と言った。

3月18日の私の講話で全職員に今回の写真展を紹介してある。


昨年新規採用のIさんが来るだろうか、

それとも一昨年採用のNさんだろうか・・・

本年度のAさんだろうか・・・・


残念ながら3人とも来なかった。
指導教官は来たのに。

そんな中、新聞を見たという高校の同級生が来てくれた。
彼の子は今年小学校の教員になったという。

で、その子にこの本を差し上げることに決定!
快くもらってくれると言うことである。


若い先生達よ。

机の前にだけ座って、テストの丸つけや指導書を読むだけでなく

外に出て自然を見たり、美術展に行ったり、映画を見たりと

いろいろな体験をしてくださいよ。


それが子ども達に返ります。


さすが!すばらしいPTA会長

2014-04-11 08:56:00 | 教員の現状
「さすがPTA会長!」と思ったので書きます。

私は今回の写真展の案内を300名くらいに渡しました。
その中には例の県知事、教育長、
そして市長、市教育長、PTA会長なども含まれています。

...
そんな中、明日が入学式で言葉を言わなくてはならないという
お忙しいPTA会長が夫婦で見に来てくれました。

いろいろなお話ができ有意義でした。
(途中、教頭からその件で電話が入ったりもしました)

やはり好奇心旺盛でいろいろなイベントに進んで参加する人は
視野が広いです。
物事を多面的にとらえることができます。

このPTA会長には昨年、職員対象に2回の講演をしていただきました。
普段聞くことのできない貴重なお話でした。


忙しさに埋没している人は人生の楽しさは半分ではないのでしょうか。

そんなことを今回企画した写真展で思いました。


ギャラリーの近くの小学校から
写真展を見た人から話を聞いて
4時半の勤務終了と同時に職場を出て来た先生もいました。
5時には閉まってしまいますのでぎりぎりセーフです。


うれしい限りです。


反対に、新聞も読む時間が取れない教員も少なくありません。
信じられません。
こんな先生に、私の子がお世話になるのはごめん被りたいです。

学習というのは、世の中とつなげて考えて初めて意味を持ちます。


今ほど、学校教育がやりづらい時代はない

2014-02-12 06:19:00 | 教員の現状


今ほど、学校教育がやりづらい時代はないと思います。

かつては「教師は聖職者」と社会からも保護者からも大事にされていました。
今は普通の公務員と給料を揃えようとする動きさえあります。
毎月数十時間の勤務外の仕事をしても残業手当もなく働いているのにです。

また、給料が年々下がり、あげくには退職金や年金が下げられつつあります。
ごく一部の人の不祥事がマスコミに大きく取り上げられ不適格な教師が増えているような印

象を社会に与えています。

学校現場では、変化しつつある社会、子ども、保護者への対応に四苦八苦です。
勤務時間は変わらないのに、授業時間が増え会議や授業準備の時間が削られています。
そのため勤務時間外の会議や授業準備も増えています。

私は郡の教職員美術展の審査委員を長くやりましたが、
20年ほど前はほとんどが現職教員からの出品でした。
しかし年々現職者からの出品が減り、
今ではほとんどが退職教員からの出品になってしまいました。
先生方にそんなゆとりがないのが現状です。

中には新聞も十分読む時間も持てない先生もいてびっくりしています。
(それでは良い教育はできません)


もっと良い教育にしていくために、教師も声を上げていく必要があります。
私は、現場の様子をみなさんに知って頂く必要があると思っています。


教員の「残業」、月に95.5時間

2013-10-19 21:25:00 | 教員の現状
教員の「残業」、月に95.5時間と、朝日新聞に出ていた(2013.10.18付)

これは全日本教職員組合が実態調査の結果を公表したものだ。
全国の教職員6879人の調査結果だという。

勤務時間内に72時間56分、自宅への持ち帰りも含めると95時間32分になるという。


私の県でも、毎月勤務実態の調査をし教頭に提出している。
80時間を越えると病気になる確率が高くなるということでカウンセリングを受けさせられるという。

と言うことで、80時間を越える教員は少なめに報告をしている。


仕事は増えているのに、
給料が数年前から減る一方である。
昨年の退職金が減らされ、最近では復興支援と言うことで給料から天引きがある。

他の公務員と違って全く残業が付かない。
時間2000円の残業手当が出ていれば、月19万円にもなる。
年間にすれば200万円以上である。

しかし、この95.5時間の残業でもまだ仕事は十分ではない。
やってもやっても終わらないのが教育の仕事である。


教員を増やし仕事を減らさなければ、ならない時が来ている。
定年退職者をうまく使っていけばいいのに、と思うが・・・

病気の教員も多いのが現状である。
それは次回に詳しく書きたい。