とちぎの「おいしい」

とちぎの食を紹介します。とちぎの食産物や伝統食などアレンジも加えて自由な感覚で紹介していきます。

とちぎの「おいしい」 第107話  吉沢パン店の小倉ぱん2種

2013-03-30 10:45:22 | 栃木の郷土食
宇都宮市泉ヶ丘にある吉沢パン店の小倉ぱんを頂戴いたしました。
つぶ&こしの2種です。
ケーキ屋さんはショートを食べると基本がわかる、パン屋さんは小倉を食べると基本がわかる、というような田舎町伝説を聞いたことがありますが、この吉沢パン店の小倉ぱんは、本当においしかったです。餡のちょうどいい甘み、パン生地の弾力。

ちなみに、なぜ餡子を「小倉」と呼ぶのでしょうか。
皆さん、小倉と聞くと、ぱっと頭に浮かぶのは「小倉百人一首」の小倉でしょう。
なんでも、紀貫之さんが詠んだ和歌に「小倉山峰立ちならし鳴く鹿のへにけむ秋を知る人ぞなき」というのがあります。その中に小倉山と鹿が詠み込まれています。鹿は大人になるまでにはからだじゅう、「鹿の子」といわれる斑点状の文様があります。小倉餡をその鹿の子文様に見立てて、和歌の世界では小倉山、鹿のワンセットで、餡を「小倉」と呼ぶようになったようです。
ですから、小倉パンはへたしたら「鹿パン」ということにもなっていたかもしれませんね。


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