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伊勢・松阪城 戦国末期から近世の石垣の保存が良好!

2018-06-25 | 歴史
6月21日 観光旅行のコースに松阪城が含まれていた。
 十数年前にも松阪城を観光で訪れているが、当時、城巡りの趣味はなく記憶に
全く残っていなかった。今回も資料の準備などがないまま見て歩いたが、戦国末期
から近代まで、度重なる積み直し・改修の繰返しを経た石垣遺構の残りが良く
現代の保存の為の努力の跡もみえて「松阪城、恐るべし!」でした。

本丸上段 敵見櫓 現代の復元積直しがよく分かる
現存するほとんどの城の石垣は、度々積み直しが行われ、現在に至っているので
積んだときのままの姿ということが無くてあたりまえのようです。
 よく言われるのが、地震による崩落ですが、雨水や軟弱地盤によって崩落する
例も多いようです。

二の丸下の石垣 高さ六間半(約12m)で、松阪城で一番高いい石垣
石垣の下を歩いている人と対比すると、高さが実感できます。
 この石垣も部分的に、現代の復元積直しが行われたようですが、時間が経過
したためか、積み直しが目立たたなくなって「昔からの石垣」に見えます。

本丸上段東側の石垣の排水穴A 奥に光が見える
石垣面に排水穴が見えることはよくある。
 暗渠の排水溝だったり、上面の排水溝が埋まってしまっている場合がほとんどで
排水穴との関連性が確認出来ない場合がほとんどです。
 ここでは奥に光が見えたので、もしやと思い本丸上段へ向かいました。
※Bは、排水穴から落ちた水を受ける設備のようで、現代の側溝へ続いています。
これが、古くからあるものか現代の物か、わかりませんでした。


本丸上段の排水溝と排水穴

ワクワクして本丸上段に登って見ると、ありました! 曲輪の隅に排水穴と溝が
残っていました。

石垣の裏込石
石垣の崩落理由の大きな要素は、水による地盤の軟弱化によるものといわれます。
地盤の強化と水抜きを兼ねて、築石(表面の石)の裏側には驚くほど大量の小石が
詰め込まれています。
石垣の隙間から覗くと、土は見えず石ころだけが見える場合が多いです。
この石ころが見えずに、土が見える場合は裏込石が入っていない場合が多く
その場合は、石垣と言わず石積と言うようです。

●帰宅してから松阪城の資料をネットで検索したところ 史跡松阪城跡の概要
というホームページがあり、添付されているPDFファイルなども見ると、
松阪城検定がもしあれば、100点満点が取れる資料が載っていました。
  みなさんも松阪城へお出かけの時は事前チェックをどうぞ!

   松阪城は、石垣好きには堪らない石垣遺構が盛りだくさんの石垣の城でした

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