宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

罪の轍

2020年01月25日 13時28分38秒 | 本のこと
amazonの内容紹介
刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――。犯罪小説の最高峰、ここに誕生! 東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く――。世間から置き去りにされた人間の孤独を、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描く社会派ミステリの真髄。



 読了したのが昨年の暮れ。
無気力期間が長かったので、記憶は薄らいでいるが・・・

奥田 英朗と言えば「空中ブランコ」とか「イン・ザ・プール」、はたまた自伝的な「東京物語」等、ユーモラスな作品ばかりを読んできたので、この作品は意外だった。
ただ、こういうものも書けるんだという驚きと、その読者を飽きさせない展開に惹きつけられる。
また、所々にウィットが織り交ざる(織り交ぜる?)辺りは、流石と言える。

社会派ミステリーという観点から言えば、「現代の松本清張」と呼んでもいい境地に立っているのではないか?
ただ、何処にも救いのない結末は、私的には辛い気分が残る。


 最後に、いつものミスプリ?メモ。
294ページ7行目 帰郷 は 帰京 ではないか?

それと、ちょっと引っ掛かったのが、
526ページ18行目 「その間、落合が話しかけてきた」
これ、それまで三人称で進んできたところを、突然一人称に切り替えたような・・・








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