私淑する中村天風翁の言葉を中村天風財団のメルマガより引用連載します。
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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2021/10/5 真・善・美
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いかなる人事世事に応接する際にも、
まず心の積極的態度を
崩してはならないことと同時に、
平素心して真我の尊厳さを乱さぬために、
自己の思考内容(特に人生に対する)
を信念的に高潔に把持することに
専念せねばならない。
しかして、その要諦は、ただひとえに、
つねに、真(誠)善(愛)美(和)を本位とする
思考を以って、
自己の精神生命の現実の姿とすることに
努めることである。
中村天風
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▼真・善・美とは何か?
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(以下、『運命を拓く』第9章から引用抜粋)
「真」とは、いつわりのない「まこと」。
考えてみよう。
一日中いつわり多き時間を送っているか、
いつわりなき時間を送っているか。
たいていの人が、
いつわり多き人生を生きている。
あなた方は万物の霊長として生まれて、
心の持ち方さえ変えれば、
限りない力が自分の生命の中から
出てくるということを、
まったく頭から否定している。
嘘だろうこれは、というぐあいに。
何でも疑えばことが済むと思っている。
しかしそれは「真」とはまるで逆のことだ。
「善」とは
「偏頗(へんぱ)なき愛をもって、
ものに接する行為と言葉」である。
自分の気持ちに、
人を愛するという気持ちに、偏りがあったら、
その人は、
本当の「善」を行っている人ではない。
「美」とは何かというと「調和」ということである。
「調和」なきところに「美」はない。
どんな下手な人が画いた絵でも、
調和がとれているものであったならば、
これは本当の美術である。
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