私淑する中村天風翁の言葉を中村天風財団のメルマガより引用連載します。
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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2021/12/7 同情のカン違い
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気がつかないどころか、中には、
自分の思い方考え方の間違っていることに、
同情している奴があるだろう。
「こういうときに、こういう考え方を
しちゃいけないかもしれないが、
俺は凡夫(ぼんぷ)なんだ。
おまけに他人の身の上じゃない。
これが怒らずにいられるか」と。
しかし、真理というものは、
事情に同情してくれず、
また弁護もしてくれない。
思い方考え方が少しでも消極的であると、
肉体生命の上に、驚くべき、
よくない変化が現れてくる。
中村天風
注)凡夫…仏教用語。仏教の教えを
理解していない人。
凡人、普通の人の意味。
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▼消極的感情が身体に与える影響
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(以下、機関誌『志るべ』に掲載された
『真人生の探究』現代語表記版第2章より
引用抜粋)
人間が激情に襲われると、
特に消極的な感情に襲われると、
著しく呼吸の状態に変化が起きる。
すなわち溜息をついたり、
呼吸が浅くなったり、
精神的不調に陥ったりする。
人は感情が高ぶると一般に呼吸が浅くなり、
酸素不足に陥る結果脳が酸欠状態になって、
脳神経の機能が低下する。
するといわゆる自律神経の失調を来たし、
生命維持に重要な役割を果たしている臓器に
重大な影響が現れる。
だから実際に、
怒ったり怖れたり悲しんだりすると、
血圧が上がったり、呼吸が速くなったり、
下痢をしたりするのはこのためなのである。
生命全体の広範囲にまで
その影響が波及することを思うと、
消極的感情に更に一層用心しなければ
ならないことを痛感させられると思う。
そして、このように影響があるという事実は、
どれもみな、心の態度が消極的となり、
その結果、肉体生命を維持する各機能を
直接間接に司どる各神経系統が
その活動力を低下させるため、
それが一切の根本的原因になるからである
といえる。
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