軒忍(のきしのぶ)を詠んだ歌
万葉の時代は、子太草(しだくさ)と呼ばれています。
子太草(しだくさ)が何なのかについてはいろいろな説があるようですが、軒忍(のきしのぶ)だと言う説が有力とされているようです。軒忍(のきしのぶ)は、ウラボシ科のシダです。樹木、岩、萱(かや)葺(ぶ)き屋根や軒下(のきした)に生えます。
万葉集/巻11-2475 作者/柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より
わがやどは 甍(いらか)しだ草 生(お)ひたれど
恋忘れ草 見るにいまだ生(お)ひず
【意味】わが家の屋根にシダ草は 生えているけど この恋を
忘れさせる忘れ草 見ていてもまだ生えないな
※「甍」屋根。
※「しだ草」シダ類の草。
※「忘れ草」萱草(かんぞう)の別名。恋の苦しみを忘れる草。
※写真は、福岡で私が写した「ノキシノブ」
万葉集には、植物を詠んだ歌が約千五百首もあるんだそうです。
万葉に読まれた植物と歌を少しですが、紹介したいと思っています。
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