ときどりの鳴く 喫茶店

時や地を巡っての感想を、ひねもす庄次郎は考えつぶやく。歴史や車が好きで、古跡を尋ね、うつつを抜かす。茶店の店主は庄次郎。

与野の七福神

2015-04-06 09:19:13 | 街 探求!

与野の七福神

与野は昔鎌倉街道(現在の本町通り)に発達した古い街です。この街にも七福神をお祀りしている寺社があります。
この街に、開運、諸願成就、健康増進に与野七幅神があります。

与野七幅神 ・・・
   福禄寿、恵比須神、寿老神、弁財天、大黒天、布袋尊、毘沙門天

与野市は、平成13年(2001)5月1日に浦和市・大宮市と新設合併を行い、さいたま市が誕生したことにより消滅した。そして、平成15年(2003)4月1日、さいたま市の政令指定都市への移行にあたり、おおむね旧与野市域をもって中央区が設置された。・・・wikipediaより
与野は消滅して、なんら歴史の影を帯びていない無機質の中央区になったのです。 

昔・・江戸時代のこと、与野は、浦和や大宮よりも賑やかな商業の街だったことを知ったのはつい最近のことでした。大宮に鉄道の駅が創設されて、ターミナル駅として機能を始めると、大宮に人口集積が始まり、浦和は政都として人口が集まり、与野は後れを取り始めます。こうした現在の情況・大宮と浦和の狭間で影の薄い与野を、昔からだと固定観念として擦り込まれていた自分は、目から鱗の思いでした。

交通・交易の要所・与野
江戸から明治の頃の与野の中心は、今の与野本町と七福神がかたまってある与野公園の辺りで、街道の要所でした。江戸時代の埼玉県のもっとも賑やかな街は川越でした。承前の「円阿弥」でも書いたように川越道の起点です。川越道は赤山道の延長で関東郡代の伊奈・赤山城に通じており、ここから繋がる羽根倉街道は、甲州街道の日野宿への道です。この要所に、与野七福神が位置しているわけです。
与野が街道の要であると言うことは、物流の要でもあると言うことです。街道はある程度分かりましたが、物流の主役の荒川の水運の河岸はどうだったのでしょうか。上流では上尾の開明橋付近に河岸があります。調べると、荒川に羽根倉河岸があるそうです。荒川を越すと羽根倉街道は新河岸川を横切っており、志木の新河岸川と柳瀬川の合流付近に引又河岸があります。
近隣からの米穀類・小麦粉、青梅の薪炭、所沢の壁土、所沢・村山・八王子の織物、甲府の葡萄・生糸などが入間川の舟物流の対象のようです。併せて荒川上流からも、穀物を始めとする船荷のその多くが江戸に運ばれました。途中の与野に、物流が幾分か流れ、与野の市は近在の市に比べて抜きんでて、大変な賑わいだったと記録に残ります。
新しい発見は、八王子の織物は知っていたが、所沢・村山の織物と所沢の壁土で、壁土が特産品とは意外でした。

 

与野の観光案内より

与野の七福神
上町氷川神社


さいたま市中央区本町東6-7
与野の氏神様の上町氷川神社は、樹齢500年のけやきの大木がそびえ立つ樹緑地帯であります。境内は、鳥居から拝殿、本殿へと北に向かって扇子を開いたような末広がりで「扇の宮」とも呼ばれていました。
【ご利益】(福禄寿)幸福(福)と高給(禄)と長寿(寿)の神(中国の神)


一山神社 


さいたま市中央区本町4-10-14
木曽御嶽講の四大講祖のひとり、一山行者ゆかりの神社。毎年冬至には「ゆず祭り」が行われ、炊き上げや火渡りの行事が有名です。
【ご利益】(恵比須神)商売繁盛の福の神(日本の神)


天祖神社


さいたま市中央区本町西1-14
与野公園の中にあり、正面入口から右へ少し登ると赤い鳥居と社殿があります。境内には1805年に「天下泰平、国家安全」を祈念した石碑や記念碑があります。
【ご利益】(寿老神)老子の化身で、1,500歳の超長寿を全うした長寿の神(中国の神)


御嶽社

さいたま市中央区本町西2-5
江戸時代、木曾御嶽講四大講祖のひとり一心行者が開山しました。
【ご利益】(弁財天)唯一の女神で、学問・芸術・財運の神(インドの神)


円乗院

さいたま市本町西1-13-10
鎌倉幕府の武将・畠山重忠が創建した名刹。山門右にある高さ30mの多宝塔は見応え充分です。
【ご利益】(大黒天)右手に小づち、左肩に袋を下げた蓄財の神(インドの神)


円福寺 

さいたま市中央区上峰4-7-28
室町時代からの古刹。本堂には江戸中期の木造阿弥陀如来像や毘沙門天、不動明王を安置しています。
【ご利益】(布袋尊)未来予知ができる福徳の神(中国の神)


鈴谷大堂

 
さいたま市中央区鈴谷8-4
入口にある六地蔵は1667年造立。仏堂には阿弥陀如来像(江戸中期)や聖観音坐像(室町)などが安置されています。
【ご利益】(毘沙門天)鎧・兜を身につけた知恵と勇気の守り神(インドの神)

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