マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

年末の駆け込み発表

2012-01-02 11:16:17 | OLIMEX
何日か前のことですが、クリスマスも過ぎてからOLIMEXが新製品をいくつか発表していました。その中でわたしが気になったのはSTM32-P207です。



STM32F207ZET6搭載で機能山盛り、メモリも500KB SRAM追加と豪勢。そしてCMOSカメラ搭載です。このボードサイズで、この位置にカメラあっても使いにくそうですけど。STM32では、いくつかのデバイスでCMOSカメラインタフェース(DCMI)が用意されているようで、このボードでもDCMIを使ってカメラがつながっています。STM32F107のようなDCMIを持たないデバイスでもカメラを持ったボードもあるようですが、その場合にはGPIOのDMA機能を使うのでしょうか。

STM32のマニュアルを読んでみると、DCMIの機能は、SAM3Sのパラレル・キャプチャよりもずいぶんと機能豊富なようです。JPEG出力カメラをつながられたりITU565のフォーマットに対応できたりします。カメラが出力するフレーム画像からアプリが欲しい範囲だけを切り出せる機能(Crop)も備わっています。簡単に入手できるJPEGカメラがあれば、試してみたいものです。その反面、OV7670程度のカメラであれば、SAM3Sのパラレルキャプチャ程度の機能で充分用が足りるという感じもします。Crop機能は、カメラの画像サイズとLCDの画像サイズが違う場合なんかに便利に使える機能なのですが、カメラ側でもデータ出力領域のウィンドウを切ることで同じ結果を得ることができます。

そんなわけで、STM32F207の評価ボードとしてカメラまでついているという点では、使いでありそうです。自分で好きなカメラをつないで遊ぶのが目的であれば、同じようにDCMIを持っているSTM32F4 Discoveryが安いので手軽に使えそうな題材でしょうか。このボード、CODECやセンサ等が載っているので、これらのデバイスとDCMIで使用するポートとが重なっていないか注意する必要があるかもしれません。