天秤櫓は、太鼓丸南側の石垣上に築かれた多聞櫓の中央を門とし、多聞櫓の東西両端に同じような二重二階の隅櫓を配した形から天秤櫓と名付けられた。太鼓丸と鐘の丸の間は尾根を掘った空堀で、門に向かって廊下橋が架けられた。多聞櫓の石垣は門の東側と西側では積み方が異なり、東側の石垣は野面積みで積み石の加工をほとんど行わず、積み石と積み石の隙間が大きい。(写真リンクは城内から見た天秤櫓東側)
江戸中期に修復された西側の石垣は打込接ぎで積み石を加工して、積み石と積み石の接合面を増やし隙間を少なくしている。(写真リンクは城内から見た天秤櫓西側)