読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

本城雅人著「終わりの歌が聴こえる」

2022-01-15 | は行
コカイン所持で逮捕された男の暴露によって、19 年前の事故を、殺人事件として再捜査することになった。当時人気絶頂のさなか、沖縄のホテルの部屋で死体となって発見されたギタリスト・ベルこと鈴村竜之介。時を経て、その被疑者に浮上したのは、鈴村と同じバンドの元メンバーで、今はソロとしてブレイクしている木宮保だった。事故死か、殺人か、それとも・・・当時の関係者を回り、執念の捜査を進める沖縄県警の渡真利猛警部補と警視庁捜査一課伴奏の二人の刑事たち。音、絆、女、薬・・・あの日、あの部屋で、何があったのか。物語はそのロックバンドの結成前からのルポタージュや彼らと一緒に行動していた今は音楽評論家藤田治郎の回想が交互に語られます。過去と現在を行き来しながら物語が進んでいく展開です。20代だった彼らと、中年になった現在の彼らの対比が面白くかつ悲しい。19年前に世間を騒がせた、ある天才ギタリストの「伝説の死」。その美しい旋律に搔き消された慟哭の真相、狂騒の真実が白日の下にさらされるミステリードラマです。
2021年2月幻冬舎刊


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