40~から60歳の男性が主人公の話が中編1つと短編4つ。年を重ねると増えていく「再会」の機会。再会は、別れがあるから存在します。どう別れたかで、再会の仕方も変わってくる。会いたい人、会いたくない人、忘れていた人。《結婚もして、子どもをつくり、そして、いま、家族をなくした。》あなたならどんな再会を望み、何を伝えますか。自分の乗るタクシーに小中学で一緒だった旧友が乗り込んで来て・・・「旧友再会」。同級生3人が文字通りどしゃぶりのグランドで・・・「どしゃぶり」。キリンだったかパンダだったか動物園での思い出・・・「あの年の秋」仕事をがんばる元気も大事だけど、休む元気だって要るからな・・・「ホームにて」。離婚が決まり孫を連れて年老いた両親に合わすために・・・「ある帰郷」。懐かしいだけでは語れない現実の重さとつらさ、過ぎた日の哀愁やるせない気分にもなったが、、これから訪れる葛藤、そして一縷の希望が語られる。
2019年6月講談社刊
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