40代の再婚主婦が主人公のサスペンス小説。41歳の塩崎早樹は、相模湾を望む超高級分譲地「母衣山庭園住宅」の瀟洒な邸宅で、72歳で31歳の年の離れた資産家の夫克典と暮らす。前妻を突然の病気で、前夫を海難事故で、互いに配偶者を亡くした者同士の再婚生活には、悔恨と愛情が入り混じる。そんなある日、早樹の携帯が鳴った。もう縁遠くなったはずの、前夫の母親からだった。一番近くにいるのに誰よりも遠い存在だった。8年前、海釣りに出たまま、二度と帰らなかった元夫。最近元夫にそっくりの男の姿が目撃される。そして、無言電話・・・・
「元夫はいきているのか、死んでいるのか。生きているとしたら、なぜ失踪したのか?」という謎を縦糸に早樹の心模様や人間関係、周りの人物描写、かなり面倒くさい早樹の性格が始終不穏さが漂う雰囲気で展開されます。
読み終わってふっとこの小説のテーマは何だったんだろうと思ったが謎を追っかけて最後まで読まされてしまった。
2019年3月幻冬舎刊
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