読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

村崎友著「夕暮れ密室」

2015-07-14 | ま行
栢山高校バレーボール部は、その後の進路にも関わる大事な大会で惜しくも負けてしまう。
マネージャーで男子生徒の憧れの的、森下栞は、そんな落ち込む部員たちを明るく励ますのだったが、文化祭当日、校内のシャワールームで栞が遺体となって発見される。
現場は二重密室状態。しかも遺書も見つかったことから自殺として処理されそうに
・・・しかし疑念を持った部員の百瀬や國武、クラスメイトの松本果林たちは、真相究明に立ち上がる。
密室トリックと多感な高校生男女の切ない想いは描かれているのだが中途半端な感じはリアル感のなさか。
学校で起きた事件なのに警察も父兄も学校側の対応もあっさりしか描かれていない。
探偵役適任の森下栞があっさり殺されて誰が謎解きをと注目するが高校生の域を出ることなく意外性の動機も感じられず同じ学園ものミステリーの「ソロモンの偽証」や湊かなえの作品には遠く及ばない出来でガッカリだった。
著者が第24回横溝正史ミステリー大賞受賞前作として書かれて落選した作品だそうだが。
やはりの感は否めない。
2015年2月角川書店刊

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