読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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福田和代著「東京ダンジョン」

2014-02-24 | は行
ダンジョンとは地下迷宮のこと。主人公の的場哲也は、地下鉄・東都メトロの保線作業員。
地下鉄の新線開業を間近に控えたある日、勤務中にトンネルの中で怪しげな人影を見つける。
そんな頃インターネット上でも、東京の地下に「地底人」が出現するというへんな噂が飛び交っていた。
その日実家で、的場は母から、弟の洋次が鬼童征夫なる経済学者が主宰する怪しげな勉強会に通っていると相談を受ける。
事情を探るために鬼童の講演会に出かけた的場は、そこでトンネルの中で見失った人物を見かけるのだが数日後、洋次が何者かに襲われ大けがをする。
やがて東京の地下鉄や地下街に爆弾を仕掛け、若者の声の代弁者として、多くの人に意見を聞いてもらうために起こしたと「東京の地下を支配した」と宣言する、テロリストたちがあらわれて・・・。
複雑怪奇な地下迷宮(ダンジョン)と化した東京の地下を舞台に地下鉄全線緊急停止させるインフラを人質にしたテロたちと警察や的場たちとの攻防、地下鉄を、そして東京を守れる闘いが展開される。
テロリストたちの主張は手段はともかく受け入れやすいのだが民主主義が発達したわが国においては主人公の仕事のような地道な毎日の努力によってなされるべきなのだろう。

2013年5月PHP研究所刊

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