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ならおうは穏やかに語る

Fly Fishingを中心に難しい話からヨタ話まで支離滅裂な雑文。
(09/08/23カウンターを付けました。)

水の話

2009-09-27 20:56:02 | Weblog
水を磁石で活性化するといううさんくさい話。
磁鉄鉱山の地下水がミネラルの多い弱アルカリ性というのは違う話。
「磁石で水をなんたらしたら活性酸素を減らす」とつぶやく輩が居るが、「~と言われている。」という文体でどこかの大学教授が新聞にそういう類の内容を記したりしている。そのへんの話。

磁石にあてた水は鉄を錆びさせない事が知られている。

引用元を調べていくとWikipediaに行き当たって苦笑してしまった。
Wikipediaではどうもこの辺は「再現性が得られていないのでは?」という扱い。困難な実験でもないのに再現性が得られていないということは、その結果を引き起こしたモノとの因果関係が無いと言うことだ。高次の複合効果であってエルニーニョのように説明できないものだから磁界だけでは説明できないという見解は話が異なる。
・エルニーニョは確実に存在が確認されている。ただし、その発生原理は複雑で説明しにくい。
・磁石にあてた水が鉄を錆びさせない現象は再現性がない。
後者の実験は酸素が全く溶け込んでいない純水と鉄を完全閉環境下で比較したのであれば、磁石に関係なく錆びないであろう。
NMR用よりも強烈な磁界のもとで実験すると何らかの違いが生じるかもしれないがこれは別の話だ。

信憑性の高い大学教授様のお話を信じて水道管に磁石を巻き付ける人も多いが、無駄と思う。
元ネタが怪しいのにさも真実のように「知られている」と書くところが厭だね。


そしてその教授は雪解け水は若返りの水と記載し、蒸留水は逆の水と書く。
引用も酷い。蒸留水に淡水魚を入れると死ぬ。だから・・・。

ちがう。蒸留水は気体(酸素)が殆ど溶け込んでいないから淡水魚は死ぬのだ。我々の飲用とは次元が異なる。上の話だと白湯や茶も駄目ってことだ。確かに白湯はまずいが、これは温度による。
「水道水は70℃と13℃が美味いが35-40℃がまずい」と大昔に買ったブルーバックス(水とはなにか:上平亘著 pp174)にある。この本には「冷たい水による生理活性を高める作用」を「雪解け水の活性化」として記載しているが、内容は雪解け水が流れ込む頃にプランクトンが活性化されるという話と生物の低温処理による生理活性の話をきちんと分けて記載してある。

しかし、上述の教授は煽るだけ(雪解け水は若返り水)の文章である。これでよいのか?

いくつかの真実を織り交ぜてあるが、全体は虚構であるという構成は、だましのテクニックでしょうかねぇ。


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