これ、屋内では何の役にも立たん。偏光サングラスを着用している屋外でのみ有効。
東洋紡 高画質・低コストの液晶フィルムを開発(msn産経)
有機EL超える画質、東洋紡が液晶用フィルム量産 (慶大と開発、コストも低減) 日経新聞
東洋紡のサイトと説明用の図
同じ事を調べた方も居る様だ
特許はこれ特開2012-230390だ。
請求項を見てみる。
【請求項1】
なるほど、これだけを見ると特別なフィルムに思えるが、バックライト光源が請求項2で規定されている。
今は公開特許だが、これが特許公報になるころ(つまり権利化される時)は請求項1と2は合体される。
というのも実施例でそうでないと意味がないと書いているからだ。
さて、技術分野を見てみよう。
偏光サングラス。釣り師の、特にフライフィッシャー必須のアイテム、が無いと効果がない。
背景技術
サングラス対策。
簡単な方法:
ちょっとかっこいい方法
円偏光とはこういうもんだ。
発明が解決しようとする課題
とま、背景技術をもう一度説明。
課題を解決するための手段
そりゃそうだ。なんでもOKってわけはない。
発明の効果
細かい所はこれ以上書かないが、この技術を用いた特許であるのなら、初っ端に書いた通り、偏光サングラスを使わないと意味が無い。
なぜなら、我々は偏光を感知できないからだ。
ここの一部を引用しよう。
この程度の識別能力は偏光を認識できるとは言わない。
だから偏光サングラスを使うんだが・・・。
というわけでこの報道で踊ってしまった人が多い様ですが、日経も罪な記事を書きますね。
東洋紡 高画質・低コストの液晶フィルムを開発(msn産経)
有機EL超える画質、東洋紡が液晶用フィルム量産 (慶大と開発、コストも低減) 日経新聞
東洋紡のサイトと説明用の図
同じ事を調べた方も居る様だ
特許はこれ特開2012-230390だ。
請求項を見てみる。
【請求項1】
バックライト光源と、液晶セルと、液晶セルの視認側に配した偏光板とを少なくとも有する液晶表示装置において、バックライト光源として白色発光ダイオードを用いるとともに、前記偏光板の視認側に、3000~30000nmのリタデーションを有する高分子フィルムを、前記偏光板の吸収軸と前記高分子フィルムの遅相軸とのなす角が凡そ45度となるように配して用いることを特徴とする液晶表示装置の視認性改善方法。
なるほど、これだけを見ると特別なフィルムに思えるが、バックライト光源が請求項2で規定されている。
白色発光ダイオードが、化合物半導体を使用した青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子であること
今は公開特許だが、これが特許公報になるころ(つまり権利化される時)は請求項1と2は合体される。
というのも実施例でそうでないと意味がないと書いているからだ。
さて、技術分野を見てみよう。
本発明は、サングラスなどの偏光板を通して画面を観察した時、その観察角度によらず良好な視認性を確保することができる液晶表示装置の視認性改善方法、及びそれを用いた液晶表示装置に関する
偏光サングラス。釣り師の、特にフライフィッシャー必須のアイテム、が無いと効果がない。
背景技術
日差しの強い屋外等の環境では、その眩しさを解消するために、偏光特性を有するサングラスを掛けた状態でLCDを視認する場合がある。この場合、観察者はLCDから射出した直線偏光を有する光を、偏光板を通して視認することとなるため、LCDに内装される偏光板の吸収軸と、サングラスなどの偏光板の吸収軸とがなす角度によっては画面が見えなくなってしまう。
サングラス対策。
簡単な方法:
偏光サングラスの偏光の吸収軸は地面の法線と直交(水平としたほうがいいか)。これは水平面の反射光をカットする為だ。
そこで、液晶表示素子の偏光板の吸収軸を45°傾ける。すると光が透けてくる。液晶表示素子の偏光板の吸収軸を水平にする手もあるが、この場合、ちょっとした角度の変化で暗くなるので、好まれない。偏光軸の回転と透過光量の動画がある問題は視野角が変になる事だ。
そこで、液晶表示素子の偏光板の吸収軸を45°傾ける。すると光が透けてくる。液晶表示素子の偏光板の吸収軸を水平にする手もあるが、この場合、ちょっとした角度の変化で暗くなるので、好まれない。偏光軸の回転と透過光量の動画がある問題は視野角が変になる事だ。
ちょっとかっこいい方法
円偏光板のシステムにしてしまう。これは特許の引用文献特開2005-352068号公報にもある。
偏光板の上に波長550nm(黄緑)の1/4波長の位相差(つまり140nm程度)を持つフィルムを貼る。
改良版としては、STNの応用だがこういうフィルムを2枚、適度に軸を回転させて貼ることもできる。
こういう使い方もあるが、この場合、視認側に直線偏光板が付いているためちょっと暗くなる。
偏光板の上に波長550nm(黄緑)の1/4波長の位相差(つまり140nm程度)を持つフィルムを貼る。
改良版としては、STNの応用だがこういうフィルムを2枚、適度に軸を回転させて貼ることもできる。
厳密には屈折率楕円体をポアンカレ球で解析計算するが、力技でも出来る。
こういう使い方もあるが、この場合、視認側に直線偏光板が付いているためちょっと暗くなる。
円偏光とはこういうもんだ。
発明が解決しようとする課題
その目的は、サングラスなどの偏光板を通して画面を観察した時、その観察角度によらず高度に良好な視認性を確保することができる液晶表示装置を提供すること
とま、背景技術をもう一度説明。
課題を解決するための手段
特定のバックライト光源と特定のリタデーションを有する高分子フィルムとを組み合せて用いる
そりゃそうだ。なんでもOKってわけはない。
発明の効果
本発明の方法では、連続的で幅広い発光スペクトルを有する白色発光ダイオード光源において効率よく直線偏光を解消し、光源に近似したスペクトルが得られるため、サングラスなどの偏光板を通して液晶表示画面を観察する際でも、その観察角度によらず良好な視認性を確保できる。
細かい所はこれ以上書かないが、この技術を用いた特許であるのなら、初っ端に書いた通り、偏光サングラスを使わないと意味が無い。
なぜなら、我々は偏光を感知できないからだ。
ここの一部を引用しよう。
一部の渡り鳥や昆虫の目では、敏感な視覚細胞が多方位に規則正しく集合しており、偏光した光の振動方向を識別可能で、太陽が直接見えなくても青空の偏光によって方角を知るなどの手掛かりとしている。人は偏光はほとんど識別することができないが、網膜の中心部に偏光特性があり、注意深く見れば『ハイディンガーのブラシ』として知られるかすかな黄色と青色の筋が見えるが、個人差がある。
この程度の識別能力は偏光を認識できるとは言わない。
だから偏光サングラスを使うんだが・・・。
というわけでこの報道で踊ってしまった人が多い様ですが、日経も罪な記事を書きますね。
http://www.toyobo.co.jp/news/2013/release_3699.html
この中にpdf があるが、写真は偏光サングラスでの効果を示している。
予想通りだった。