ならおうは穏やかに語る

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(09/08/23カウンターを付けました。)

携帯再編

2008-10-17 08:24:31 | Weblog
今朝の日経でソニーエリクソンがドコモへの供給中止とあった。
日本国内市場飽和で開発資源を新興国へ向けるとの事。
販売奨励金制度廃止で販売台数が激減だが、通信会社は販売奨励金負担が減って収益改善。
そう、販売台数が落ち込んで新規加入者が増えなくても通信会社の収益は顧客が通信する限り、基本的に通信料を払ってくれるから「負担金」が無くなると儲かる。

一方、メーカーは販売台数削減に伴って売上が減少する。売上が減少すると固定費負担比率が増加する。つまり儲からなくなる。利益削減。

通信会社首脳達はホクホク顔をしないが、今回の収益の代償はメーカーへの支配力減。

今後、ガラパゴスからグローバルに変化する。メーカーは世界共通端末に注力するだろう。かつてのPC9801からWINDOWSへの変化と同じだ。番号ポータビリティを超え、キャリアポータビリティになる

まず、ソニーエリクソンはドコモの日本国内向け新通信規格への参画を見送ると記事にあった。これは日本国内の携帯電話産業がガラパゴス化していて、そこに経営資源を投入するよりも新興国対象のほうが端末は売れる。

これは日本国内市場を見限って海外市場向けのPC/AT機を輸出していたパソコン市場と同じだ。

かつてNECはPC9801で日本国内を席巻した。漢字ROM搭載による日本語変換機能の迅速さが売り。さらに官公庁大学へのPC9801納入実績、n88basic言語を用いた測定機器群、ゲーム・・・。これらが「互換性」に基づく参入障壁になっていた。
なお、パソコンはビジネス用文書作成器具ではなく「電子計算機」なので技術系で導入。(安価なEPSON(PC98互換)もあった。)

一方、オフコン端末的なソフトはIBM互換(PC/AT)で若干進んだが、ソフトは使い難く、上述のようにパソコンは技術系主導でPC9821等のPC98系が主に導入され、CG、デザイン、医者がMacに走っていた。主なソフトは一太郎、Lotus123ってところか。

ところがWindows95登場でPC98系が大打撃を受けた。

Dell、Compaq、...PC/ATだけじゃなく、どのPCでも同じソフトが動く。そしてMSからExcel、Wordが供給された。本来Lotus 123, 一太郎も同じ能力を持っていたのだが、OSとの整合性でMS-Officeに劣ってしまった。

さらにPC/AT⇒Windows95の強力な武器は漢字変換ソフト。CPUの強力化も含み、漢字ROMに匹敵する変換速度を達成。こうなるとPC98系を選択理由が無くなり98帝国は崩壊した。

同じことが通信会社にも当てはまる。

携帯電話メーカーはドコモ、au、ソフトバンクの3方式に供給。だが通信方式が統一されると、一つの機種で違う通信会社を選べるようになる。

現在でも世界の基本はCIMカードが個人と通信会社との契約手段。CIMカードを差し替えると端末は自由に選べ、番号ポータビリティも確保。だからいろんな機種を持つNOKIAが強大になる。大量販売で世界中に安価に供給。

今後、日本でもCIMカード変換が主流になると思う。メーカー支配力を失った通信会社の思惑に従うよりも世界中に安価で魅力的な端末をメーカーが勝手に開発して売る方がよい。

PC98の様なガラパゴス状態から、グローバル機器に早く転換したメーカーが勝つ。これまでの様に、通信会社で売っている魅力的な機器という選択は無くなる。
例えばカシオのGショック携帯シリーズ。防水が魅力的。これまではauに入るしかなかったが、今後はこの携帯を買ってCIM差し替えるとdocomoでもOKとなる。そうなると通信会社の魅力は、安価で良好な通信網になる。通信会社の利益源泉が低下するだろう。

メーカー主導と言われるiPhoneは通信会社との独占で色々やっているが、これはApple的な独自技術。電話よりも無線LANが優位なので、個人的にはiPod Touchで良いと思う。
※ソフト的に色々琴線に触れるが。

Google携帯については情報不足なので述べないが、iPhone+skypeという選択もある。こうなると無線LANのhot spotがどれだけあるか、高速無線LAN網が張れるのか?という今までの会話中心の携帯電話網から外れてくるだろう。

これは上述の安価で良好な通信網構築とも繋がる。いずれ通信会社も統合されるだろう。

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