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Netflixドラマ『三体』は原作厨にはきびしい(一部ネタバレあり)

2024-09-30 | 推し活
ネトフリの三体は、もはや原作とは別物である。ストーリーをシンプルにすること、展開を早くすること、ポリコレの3つの理由により原作から改変されている。

一例は、一人の人が原作における登場人物の複数の役割を担っている。刻印族のことも難病による死のことも一人の登場人物が担っている。そのために凄くストーリーの進捗は物凄く早い。あ、もうそこなんですね?という感じ。

ただそれが故に各登場人物達の『良さ』は薄れている。史強も北海もキャラクターとして好きだったのになぁ。

あと東洋的な良さも失われている。

原作では雲天明は宇宙に送られる前に程心に心を伝えられなかった(というより伝えずして良いと思っていた)し、原作で程心が当初雲天明に抱いていたどうでもよさも抹消されて、ネトフリでは「残念ながらどうしようもなく選ばざるを得ない選択肢」として雲天明たるウィルを孤独な宇宙へ送るようになっている。

粗末に扱われても報われなくても自分の愛を貫く、というような所謂東洋的な俠気は鳴りを潜め、他人に感情を表現すべし、行動で示すべしという、やっぱりアメリカ的価値観が入ってるな、と所々で思う。

天明であるウィルは現世で程心であるジンにアイラブユーと言えるし、程心は悲しんで決定を阻止してくれようとするし、死に際に良い友人は心を砕いてくれるし真に孤独であった原作天明とは大きく立場が違う。

Netflixドラマには良いところもある。

ポリティカルコレクトネスが守られていて、白人、黒人、黄色人種でてくるし、原作への配慮か幼少期はアジアや他国でで過ごしたというバックグラウンドででてくる。
夫が言うには、色々居た方が安心して見れるそうだ。そういった人もいる。

それから、登場人物の服(防護服)とかVRギア、建物や部屋の内装がスタイリッシュで、あと全体的に空間が広い。
また、宇宙への発射の描写の所は流石という感じで映像が綺麗。

というわけで、人の好みによるかなという気がする。

別物と最初から思っていれば、それはほれで楽しめる。

ネトフリのシーズン1(8話)は見終わったので、アマプラのテンセント版も見ようか悩んでいる。30話もあるから尻込みしている。夫次第かな~


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