仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

『中原の虹』 浅田次郎

2021-09-30 08:07:00 | 仙丈亭特選本(5つ星)
 
 
『中原の虹』(浅田次郎)

【お薦め度】 ☆☆☆☆☆ (特選)
2021年9月28日読了
 

これは初読でした。
『蒼穹の昴』に続く清朝の物語。
『蒼穹の昴』が戊戌の変法までを描いたのに対して、『中原の虹』は清朝滅亡から張作霖による軍閥支配までを描いています。

この作品のキーワードは、「わが勲しは民の平安」。
女真族が清朝を樹立した時代から、清朝滅亡に至るまで、この言葉が歴史を貫いている。

西太后が、袁世凱が、諸外国の侵略から祖国を守ろうとした。
そういう史観を初めて知ったのでした。
袁世凱の人間臭さが愛しく思えました。

春雷と春雲(春児)の再会。
春雷と玲玲、梁文秀との再会の場面には涙しました。
さすがは浅田次郎!
術中にはまってしまった!

この作品も残りページ数が寂しく思えてしまう、素晴らしい作品でした。 
 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 讀賣3-4阪神 (貯金17) | トップ | 解除イヴを祝して❣️ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿