『中原の虹』(浅田次郎)
【お薦め度】 ☆☆☆☆☆ (特選)
2021年9月28日読了
これは初読でした。
『蒼穹の昴』に続く清朝の物語。
『蒼穹の昴』が戊戌の変法までを描いたのに対して、『中原の虹』は清朝滅亡から張作霖による軍閥支配までを描いています。
この作品のキーワードは、「わが勲しは民の平安」。
女真族が清朝を樹立した時代から、清朝滅亡に至るまで、この言葉が歴史を貫いている。
西太后が、袁世凱が、諸外国の侵略から祖国を守ろうとした。
そういう史観を初めて知ったのでした。
袁世凱の人間臭さが愛しく思えました。
春雷と春雲(春児)の再会。
春雷と玲玲、梁文秀との再会の場面には涙しました。
さすがは浅田次郎!
術中にはまってしまった!
この作品も残りページ数が寂しく思えてしまう、素晴らしい作品でした。
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