古代史を読み解く謎の十一人青春出版社このアイテムの詳細を見る |
お薦め度:☆☆☆
最近の歴史叙述は面白くない。
本来、歴史とは、もつともつと魅力的な筈なのに・・・
その大きな原因のひとつは、人物史の研究の少なさがあるのではないか。
一人でも多くの人に人物を通して歴史への興味をもつていただければ幸いである。
以上が、「はじめに」に書かれた著者の考へである。
まつたくもつて同感だ。
さて、では本書はこの趣旨を実現してゐるか?
殘念ながら、私にはさうは思はれない。
180ページ足らずの紙面で11人。
ひとり平均16ページ程度。
これでは謎の提起だけでも足りないくらゐだ。
しかも、著者自身の考へがはつきりと傳はつてこない。
結局、人物にフォーカスしたとはいへ、定説の概要を撫でるだけに終始してゐる。
もちろん概要を知るにはコンパクトで良いかもしれないが・・・
「讀み解く」とは烏滸がましくないか。
いささか「龍頭蛇尾」といつた感のある本だつた。
2005年11月24日讀了
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