仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

「キャッツ・アイ」(全10卷) 北条司

2007-07-26 16:18:29 | 讀書録(コミック)
「キャッツ・アイ」(全10卷) 北条司
お薦め度:☆☆☆☆ /
2007年7月9日讀了(再讀)


ハードカバーの愛藏版全10卷をヤフオクでわづか1100圓で落札した。
これはとてもラッキーだつた。
屆いたのは7月4日。
7月6日から讀み始めて、9日に讀み了へた。

アニメにもなつたので、知つてゐる人は多いだらう。
繪畫や寶石などを專門に盜む「キャッツ・アイ」といふ怪盜と、それを專門に追ひかける内海刑事。
怪盜「キャッツ・アイ」は、刑事のゐる警察署の近くにその名も「キャッツ・アイ」といふ喫茶店を經營してゐる3人姉妹で、しかもそのうちの眞ん中の瞳といふのが、内海刑事の幼馴染。
内海刑事やその同僚たちは、時に搜査會議をその喫茶店でやることもあるといふ間拔けさ加減。
まあ、あり得ない設定だといへば、それはその通りなのだが、それがこの作品の面白いところだ。

1982年から「少年ジャンプ」に連載され始めたので、私は大學生。
あの頃はマンガを含め、古今東西の名著やミステリーなど、ひたすら讀書に勤しんでゐた。
なにせ文學部だつたもので・・・
麻雀をしてゐるか、本を讀んでゐるか、塾講師をしてゐるか、單車に乘つてツーリングに出掛けてゐるか、酒を飮んで醉つ拂つてゐるか。
この6つのアクションが5年間の殆どを占めてゐた。

いま、讀み返して見て、内海俊夫と瞳の人間關係が特に面白かつた。
最後に瞳が記憶喪失になつてしまひ、自分の姉妹すらわからなくなる。
見舞ひにやつてきた俊夫のことも誰だかはわからない。
それでも、あらたな關係をいちから作り始める2人。
「キャッツ・アイ」の物語は、この2人の新しい戀物語のための壯大なプロローグだつたのかもしれない。



キャッツ〓アイ (第1巻)
北条 司
集英社

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