![]() | のだめカンタービレ #18 (18)講談社このアイテムの詳細を見る |
13日發賣。
嫁はんが夕方、買ひ忘れたものがある、と云つて出掛けてゆき、買つて戻つて來てくれた。
阪神タイガースのクソしやうもない試合 を見ながら、西武の攻撃時間に讀んだ。
幸ひにしてといふか、不幸にしてといふか、西武の攻撃時間は長かつたので、2囘裏には讀み了へてゐた。
中村ヤスのお蔭だ。
といふ、グチはさてをき。
18卷では、ストーリーがかなり動き始めた。
・・・・・以下盛大にネタバレしてゐますので、ご注意下さい・・・・・
のだめが、初のサロン・コンサートをすることになつた。
のだめ曰く、
「祝!! のだめ初サロンコンサート開催決定!!」
「あの夏の初リサイタルで掴んだ初仕事」
「ああ、涙のサロンデビュー」
といふことになる。
千秋はお引つ越し。
集中して勉強したいから、といふのがその理由。
しかし、のだめは千秋が引つ越すと聞いて、自分が千秋に嫌はれたと思ひ、とりみだす。
「なんなん!その引き際のよさは!!」
ああ、かはいい、のだめであることよ。
そして千秋から引つ越しの理由を聞いて、すぐに「はい・・・わかりました」といふ、いぢらしさ。
千秋の母が、「あの子はあなたの天使なんだから!」といふのも頷ける。
そのセリフを聞いた千秋の背後に、「アヘー」とか「アヘヘー」とか云つて飛んでゐる天使が不氣味だ。
新キャラ、登場。
作曲科のヤドヴィガ。
ハンガリー人の17歳の女の子。
「噂の幽靈學生!?」だの「本當にゐたんだ!?」だの、あんまりではないか?
どんな大きなアパルトマンか知らないが、こんなにも長いこと存在が確認できないとは、まるでツチノコかヒバゴンではないか。
千秋の母、三善征子は素晴らしい人だ。
學生たちの良いところをきつちりと見つけて、それを襃めてやる。
かういふことが出來るからこそ、若い音樂家の支援が出來るのだらう。
千秋は父親の雅之似だといふことか。
いや、千秋ものだめを支援してるし、やはり征子にも似てゐるのだ。
孫 Ruiにも轉機が訪れたやうだ。
ピアノと自分の人生との距離を測つてゐるやうな、不安定なところがあつたが、やうやく自分を見つけたやうだ。
それは、のだめの演奏だつたり、千秋の言葉だつたりもするが、結局は母の愛を素直に受け止められるやうになつたといふことだらう。
かうして、人は大人になつてゆくのだなあ。
孫Ruiの千秋への「バキュン」が氣になるけれど・・・
さて、のだめの初サロンコンサートへと向ふ千秋であつたが、地下鐵のストで間に合はない。
しかし、そのお蔭で、千秋は地下鐵の車内でヴィエラ先生と再會する。
なんと13年ぶり!
再會を喜び合ふ2人。
そして・・・
「これからリハだけど來るか?マーラーだ」
指揮者を志すものにとつて、ヴィエラのリハーサルを見學できるなんて、こんなチャンスを見逃せる筈がない。
しかも、マーラーだといふではないか!
つい、ふらふらと地下鐵を一緒に降りてしまつた千秋。
これで、のだめのサロンコンサートへは行けない。
のだめのサロンコンサートは成功した。
しかし、氣になることが・・・
このコンサートを開いてくれたランベール夫人の、「でも・・・ね、樂しい?いまパリでお勉強してゐて」といふ問ひかけに、「はい、樂しいですよ」と答へるのだめ。
のだめはランベール夫人の顏から視線を背けてゐる。
これは、のだめが嘘をついてゐるときのクセなのだ。
のだめと千秋の關係。
千秋のこれからの成長。
のだめのこれからの飛躍。
千秋とシュトレーゼマンとヴィエラの三角關係?
これからいつたいどうなつてゆくのだらう。
<18卷でのお薦めCD>
のだめのサロンコンサートのプログラムから。
とは云つても、私がお薦めできるほど聞いてゐる曲は2曲しかない。
バッハのイタリア協奏曲は、名曲だけに數多くの演奏が出てゐる。
私のお薦めは、F.グルダの演奏。
バッハといふことで、肩にちからが入りがちだが、この演奏はさうではない。
音樂の遊び心が感じられるとでも云ふか、たいへんリラックスした演奏だ。
また、このレコードには他にも、以下のやうに有名なアンコール・ピースが收録されてゐるので、とてもお買ひ得だと思ふ。
どの演奏も、F.グルダならではの、音樂をする喜びが傳はつて來るやうな演奏だ。
1. イタリア協奏曲ヘ長調BWV971(J.S.バッハ)
2. プレリュードとフーガ嬰ハ短調BWV848(同)
3. チェンバロ組曲第1巻第7組曲~パッサカリア(ヘンデル)
4. 即興曲変イ長調op.90-4(シューベルト)
5. スケルツォ変ロ長調D.593-1(同)
6. スケルツォ変ニ長調D.593-2(同)
7. アンダンテ・ファヴォリ ヘ長調WoO57(ベートーヴェン)
8. エリーゼのために イ短調WoO59(同)
9. 6つのエコセーズ変ホ長調WoO83(同)
10. 「魔笛」の主題による12の変奏曲ヘ長調op.66(同)
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F.グルダ以外では、G.グールドの演奏も面白い。
若き日のG.グールドの颯爽たる演奏が樂しめる。
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もう1枚あげるとすれば、こちら。
リヒテルが正面からバッハと向きあつたやうな演奏で、少し息苦しくなるほどの集中力を感じる。
リヒテルファンの私としては、やはり紹介しておきたい。
檢索したところ、1枚もののCDは既に廢盤になつてしまつたのか、見つからなかつた。
リヒテルの名演奏を集めた6枚組のCDがあつたので、とりあへずこれを紹介しておく。
リヒテル・エディションリヒテル(スビャトスラフ), シューベルト, ベートーヴェンユニバーサルクラシックこのアイテムの詳細を見る |
續いて、ショパンの幻想ポロネーズ。
これこそ、レコードの數は星の數ほどもあるのではなからうか。
ルービンシュタイン、ホロヴィッツ、アシュケナージ、ポリーニ、アルゲリッチ・・・
數へ出したらきりがない。
ここでは、ホロヴィッツの燦めくタッチをお薦めしておく。
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やはり、ルービンシュタインの男性的な磊落な演奏も捨て難い。
どだい、お薦めを選ぶなんてことじたいが、不可能と云つてもよいのかもしれない。
ショパン:ポロネーズ集ルービンシュタイン(アルトゥール), ショパンBMG JAPANこのアイテムの詳細を見る |
<既刊のレビューはこちらをどうぞ>
第1卷
第2卷
第3卷
第4卷
第5卷
第6卷
第7卷
第8卷
第9卷
第10卷
第11卷
第12卷
第13卷
第14卷
第15卷
第16卷
第17卷
のだめぉもしろぃデスヨネ
切なさ全開の18巻、
19巻がますます気になりますね!!
のだめのいぢらしさが胸に染みます。
19卷、樂しみです!
私も、グダグダな阪神戦(13日)をラジオで聴きながら一気に読んじゃいました(笑)
千秋パパはどこ行ったの?という感じもしますが、代わりにヴィエラ先生登場。
ヴィエラのマーラーの場面を見てみたいなあ。
さういへば、記事に書いてはるやうに、ヴィエラの姿はシノーポリを思ひ出させますね。
きつと性格は全然違つてゐさうですけど(笑)
マーラー、どんな演奏なんでせうね~
ほんまに切ないです。
19巻が楽しみです。
みんな、それぞれに自分の道を摸索してゐます。
そのなかで、のだめと千秋の道はどのやうに交はつてゆくのでせう。
これからも樂しみですね~
18巻は楽しかったりせつなかったり、のだめと千秋だけでなくまわりの人たちまで生き生き活躍していて、おなか一杯になりました(美味しそうなお料理もたくさん出てましたね)。
これからどうなっていくのかますます目が離せませんね(^^)。
孫Ruiがまた一皮むけさうですね!
若い人が成長してゆく過程がうまく描かれてゐて、とても魅力的です。
フランクもどうやら自分の道を見つけつつあるやうですし・・・
脇役たちが個性的で生き生きとしてゐるのも、この作品の魅力ですね!