久しぶりにソーシャルなテーマです。
昔、10日ほどかけて道内をオートキャンプで巡り大自然に感謝した記憶…
昨年2月には雪まつりで華やぐ札幌を訪ね…
そういえば、「人生のパートナー」と初めて出逢ったのも、この北の地の湖の畔だったなあ…
しかし、一方では…
バブル崩壊後、観光事業の低迷や夕張市の財政破たんなど負の側面が際立つ中、今度は、道民・観光客の足であるはずのJR北海道の不祥事の連続…
2011年のトンネル内での脱線炎上以降も、床下やエンジン付近から発火する事故を相次いで引き起こし、運転手によるハンマー事件という信じられないニュースも報じられました。そして、今回また繰り返された脱線事故の原因は、レールの保守点検・補修を「失念した」結果だとか…
「脱線事故をきっかけに、次々とずさんな保守管理態勢が明らかになっているJR北海道。公共交通機関にとって最も大事な安全意識が欠如していた背景に何があるのか。事業者任せの現状に問題はないのか。」(朝日26日朝刊)
この紙面で指摘された問題点として、
①中堅職員の層の希薄
国鉄民営化に伴い、新規採用を控えたため40歳代の職員が極めて少なく、技術やノウハウの継承が十分になされていない
②人口密度の少ない広い土地に広がる線路網
電化率が低く、冬季の過酷な気象環境が設備の老朽化に拍車をかけた
③人件費を抑えるために半数近い職員を削減
管理保守するための職員がいない、組合が分断されている
④安全管理関連の経費も半減
その直後(2011年5月)に石勝線の脱線炎上事故が発生
⑤組織内の情報交換の欠如
現場の意見が本社に届かない、物が言いづらい
新企画を次々と打ち出すJR九州とは対照的に、「赤字解消」を第一目標とした守り一徹の経営姿勢がうかがえます。経費を半分に抑えるために、職員を半分、サービスも半分、安全に至っては「ほぼゼロ」といった負の相乗効果に陥っているような状況に思えます。
もっとも、こうなることは、国鉄分割民営化の段階で、大方予想できていたのかもしれません。時代の流れに逆流して、「黒字経営」という達成できない目標を自らに強いているような感も否めません。構造的な問題の一つですよね。
でも、このような問題(背景)は、JR北海道に限った話ではありません。私の「所」も前述の指摘がいくつも当てはまります。
①中堅層の希薄さ
自治体直営から民間移譲への流れ(直営事業の縮小)の中で、かなりの期間に渡り新規職員の採用を(ほぼ)ストップし、その後も計画的な採用を行わなかったため、職員の年齢層にいくつかの谷間ができています(緩い「W」の形に近いかも)。その結果、数年以内に若手中心の構成となり、それを指導する中堅職員が極端に少なくなることが予想されています。
②職員の削減
民間移譲に合わせ、職員の配置基準見直しが繰り返され、ぎりぎりの状態でシフトが組まれています。また、将来的な組織・任用制度の見通しの中で、報酬ダウンも説明されていますが、このことは、有能な人材が集まらない(逃げてしまう)ということにもつながります。
③老朽化
そして、築40年を経年した建物は、年々修繕の経費が膨らみ、時代に合わせたサービスの提供ができない状況になっています。
人間相手のサービス業で、環境(建物・設備)も重要な要素ですが、そこで働く職員の関係がギクシャクしたり、気持ちにゆとりが無い中では、仕事にやりがいや楽しさを感じることができないわけで、それが引いてはサービスの低下につながるのではないでしょうか。
知らず知らずの内に体質が変容し、それに誰も気がつかない、あるいは知らないふりをしてやり過ごす、というのが一番怖いですね。決して、他人事ではありません。
戻りますが…
ともかく、北海道は好きです。でも、安全と利便性を考えると「飛行機+レンタカー」の旅行プランを選ばざるを得なくなってしまいます。
昔、10日ほどかけて道内をオートキャンプで巡り大自然に感謝した記憶…
昨年2月には雪まつりで華やぐ札幌を訪ね…
そういえば、「人生のパートナー」と初めて出逢ったのも、この北の地の湖の畔だったなあ…
しかし、一方では…
バブル崩壊後、観光事業の低迷や夕張市の財政破たんなど負の側面が際立つ中、今度は、道民・観光客の足であるはずのJR北海道の不祥事の連続…
2011年のトンネル内での脱線炎上以降も、床下やエンジン付近から発火する事故を相次いで引き起こし、運転手によるハンマー事件という信じられないニュースも報じられました。そして、今回また繰り返された脱線事故の原因は、レールの保守点検・補修を「失念した」結果だとか…
「脱線事故をきっかけに、次々とずさんな保守管理態勢が明らかになっているJR北海道。公共交通機関にとって最も大事な安全意識が欠如していた背景に何があるのか。事業者任せの現状に問題はないのか。」(朝日26日朝刊)
この紙面で指摘された問題点として、
①中堅職員の層の希薄
国鉄民営化に伴い、新規採用を控えたため40歳代の職員が極めて少なく、技術やノウハウの継承が十分になされていない
②人口密度の少ない広い土地に広がる線路網
電化率が低く、冬季の過酷な気象環境が設備の老朽化に拍車をかけた
③人件費を抑えるために半数近い職員を削減
管理保守するための職員がいない、組合が分断されている
④安全管理関連の経費も半減
その直後(2011年5月)に石勝線の脱線炎上事故が発生
⑤組織内の情報交換の欠如
現場の意見が本社に届かない、物が言いづらい
新企画を次々と打ち出すJR九州とは対照的に、「赤字解消」を第一目標とした守り一徹の経営姿勢がうかがえます。経費を半分に抑えるために、職員を半分、サービスも半分、安全に至っては「ほぼゼロ」といった負の相乗効果に陥っているような状況に思えます。
もっとも、こうなることは、国鉄分割民営化の段階で、大方予想できていたのかもしれません。時代の流れに逆流して、「黒字経営」という達成できない目標を自らに強いているような感も否めません。構造的な問題の一つですよね。
でも、このような問題(背景)は、JR北海道に限った話ではありません。私の「所」も前述の指摘がいくつも当てはまります。
①中堅層の希薄さ
自治体直営から民間移譲への流れ(直営事業の縮小)の中で、かなりの期間に渡り新規職員の採用を(ほぼ)ストップし、その後も計画的な採用を行わなかったため、職員の年齢層にいくつかの谷間ができています(緩い「W」の形に近いかも)。その結果、数年以内に若手中心の構成となり、それを指導する中堅職員が極端に少なくなることが予想されています。
②職員の削減
民間移譲に合わせ、職員の配置基準見直しが繰り返され、ぎりぎりの状態でシフトが組まれています。また、将来的な組織・任用制度の見通しの中で、報酬ダウンも説明されていますが、このことは、有能な人材が集まらない(逃げてしまう)ということにもつながります。
③老朽化
そして、築40年を経年した建物は、年々修繕の経費が膨らみ、時代に合わせたサービスの提供ができない状況になっています。
人間相手のサービス業で、環境(建物・設備)も重要な要素ですが、そこで働く職員の関係がギクシャクしたり、気持ちにゆとりが無い中では、仕事にやりがいや楽しさを感じることができないわけで、それが引いてはサービスの低下につながるのではないでしょうか。
知らず知らずの内に体質が変容し、それに誰も気がつかない、あるいは知らないふりをしてやり過ごす、というのが一番怖いですね。決して、他人事ではありません。
戻りますが…
ともかく、北海道は好きです。でも、安全と利便性を考えると「飛行機+レンタカー」の旅行プランを選ばざるを得なくなってしまいます。