10年ぶりに動かした床は、くっきりとピアノの跡を残しています。35年以上、自分専用だったものが永久に無くなってしまった事はやっぱりちょっと寂しいです。手元になくても実家にはずっとありましたからね。でももう、どこにもないのです。
年数的にも、通常の調律だけではなくオーバーホールに近い手入れが必要(と、全く繋がりのない調律師さんが三者三様口をそろえておっしゃるのでそういう時期なのでしょう)で、それも含め維持費を考えると今後の使用頻度から鑑みて我が家には高級品と判断。オーバーホール代でメンテフリーの電子ピアノに買い替えた次第です。古いピアノなのですがしっかりしたものを両親は用意してくれていたみたいで、思ったよりも高値が付いたので、ランクは低くてもクラビノーバ。
家族全員で使って、また新しい価値がこのピアノに生まれれば、今度は「私」のピアノではなく「家」のピアノになるのです。