中年おじさんの散策part2

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施設案内東京-165 江戸屋所蔵刷毛ブラシ展示館

2024-06-04 06:31:26 | 施設案内・東京

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江戸屋所蔵刷毛ブラシ展示館 

大正時代の店舗と手づくりの刷毛  https://chuoku-machikadotenjikan.jp/tenjikan/hakeburashi/

「江戸刷毛」という、馬や豚など天然の素材を用いた手づくりの貴重な刷毛があります。今日、東京都指定の伝統工芸品として指定されている刷毛は7種類。ふすま、掛軸など表具の糊を塗る経師刷毛、木版用の木版刷毛。そして織物のための染色刷毛、和化粧に使われる白粉刷毛、塗装刷毛、人形刷毛、漆刷毛があります。それら「用の美」を備えた手づくり刷毛を展示しているのが、東京でもっとも古い刷毛・ブラシの専門店「江戸屋」です。
同店は享保3年(1718年)創業の老舗。地下鉄小伝馬町駅から5分ほどの場所に位置します。店舗は国登録有形文化財に指定されている建造物で関東大震災後に再建されたもの。人造石洗出し仕上げのいわゆる看板建築で、正面からみると「刷毛」をイメージした意匠もシンプルで美しく見逃せません。

大奥も愛でた極上の肌触り

「この大伝馬町一帯は、かつては木綿問屋や繊維問屋で非常に栄え、以前は近所に染め屋なども多く、染色の職人に当店の刷毛を納めていました」
と12代目店主・濱田捷利さんが指し示した先には歌川広重の見事な浮世絵「東都大伝馬街繁栄之図」が掛けられていました。絵には「江戸屋」の店先の大伝馬本町通りに木綿問屋が立ち並び、人々で賑わう様子が描かれていました。
同店は将軍家から「江戸屋」の屋号を与えられた由緒ある店で、将軍家お墨付きの刷毛は、暮らしや仕事の道具として職人から町娘まで広く人気を得ていたそうです。特に化粧刷毛は、優しい肌触りと品質のよさから大奥の女性たちも愛用していたといいます。

使う人の要望に応える誠実さ

明治以降は、生活の西洋化あわせてブラシの製作もはじめました。生活用品から工業用まで需要は広がり、現在では刷毛・ブラシは3000種類と多岐にわたる商品を販売しています。店の天井には無数の商品が掛けられていて、独特の風情を醸しています。
「刷毛はあくまでも道具ですから、使う人の要望に合わせ、誠実に一本一本、手づくりしています」。展示品も同じ経師刷毛といっても何種類もあり、ひとつひとつが職人の手で細やかにつくられ、その丁寧さと美しい仕上がりには驚くばかり。展示は馬毛でつくった判子や大正時代の註文帳など、刷毛のほかにも面白いものを見ることができます。

お話を伺った方

代表取締役濵田 捷利さん

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