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社会保険や働き方にまつわる「よもやま話」をご紹介します。
(扱う法律の内容は概要です)

ゆたかさとまずしさ(児童手当と最低賃金)

2009-10-07 | よもやまばなし働き方
 「子ども貧困率調査へ」という新聞記事。
(東京朝日(新潟) 2009年10月6日4面)

 日本のことを「先進国」なんて平気でいったりしますが、
あやしいですね、この“センシン”というコトバ。
コドモが世の中のしくみを自ら創る機会はなかなかなく、
つねに後回しにされてきた結果なのでしょうか、
“センシン”と胸を張ることはとてもできませんね。

 となると、コドモの貧しさはオトナの貧しさの証(あかし)でもあるということ。
「子ども手当」の原型、児童手当は当のコドモではなく保護者に支払われるものですが、
保護者たるオトナの生活がちゃんと成り立たなければコドモはついていけません。

 この10月から全国各地で最低賃金引き上げられました。
(全国平均で713円
これに先立って7月には法律も変わり、守らなかった場合の罰金も大幅に引き上げ
(2万円→50万円)。

 裏返すとこれまでチャンと守られていないってことですよね。
表向き守られているようでも、サービス残業を考慮したら最低賃金割れなんてことも。

 守られていても、求人の条件がこの最低賃金と同額、というところも多いようです。
 「最低賃金で生活できるか」という、
どこかのバラエティ番組のようなことにチャレンジするヒトもいるようですが、
(「時給701円 忍耐の日々 最低賃金で1か月生活
  名古屋朝日(三重)2009年3月30日27面)
そんなチャレンジで身をもって示さなければならないほど最低賃金も“貧しい”わけです。

 「最低賃金引き上げのしわ寄せは中小企業に向かうだけ」という声も聞かれますが、
ならば児童手当とおんなじように、中小企業以外からの支えも必要ということ。

 「人たるに値する」生活ははたらくヒトすべてにあてはまるはずですし、
そんなオトナに育てられるコドモがゆたかになるチカラにもなるはずです。
コメント
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