お題『ある男の寝室』
この病棟の男性看護師さんの中で、唯一『うんこ』の事を『うんち』と言っている人がいる。
「○○さん、うんちでましたか?」
「○○さん、うんち片付けますよ」
「ぼっちゃん、うんちは出ましたよ」
女性の看護師は皆、上品な言葉で『お通じ』である。
「○○さん、昨日は何回お通じがありましたか?」
私は学術的な言葉で『便』と言っている。
今はもう血は止まっているが、粘血が回数出るのがほとんどだった。
だから、区別して使っている。
粘血が出るときは、『粘血が出た』と言っている。
便が出た時は「便が出た」と言う。
粘血便が出た時は「粘血便が出た」と言う。
私、その辺は曖昧な言葉を嫌う。
「うんち」という言葉に出会ったのは、幼少の頃、東京の池袋の親戚の家に遊びに行った時の事だ。
「都会の人はうんこのことをうんちって言うんだ」
何故かちょっと上品な言葉である。
田舎は普通は『うんこ』だが、方言かな?
汚い言葉で言えば『ばば』であったし、
「このばばったれ目が!」
小さい頃は「かあちゃん、ぱーぱたれた」
であった。
前にも言ったが、看護師の仕事の半分は汚物片付けと言ってもいい。
人間から出る汚いものを片づけてくれる。
人間から出るものだから、本当は汚くないのであろうか?
寝たきりの患者がいれば、ほとんどそれである。
人間は汚いものを拒む。
私も『うんち』ごったくには慣れたが、必然的に汚いと思ってしまう。
看護師は給与がいいが、それは当然であると思う。
それに対して、介護士は給与が低い。
当然それはおかしい。
医療の仕事は出来ないが、それ以外は同じような仕事である。
国は防衛も必要だとは思うが、必要以上の予算はその辺に回してほしい。(アメリカに踊らされている)
そうしないと日本は本当に亡国になってしまうのではないか?
それと共に、寝たきりの人を減らす工夫をしなければならない。
朝から『うんこ』の話ですいません。