「KAGEROU」 齋藤 智裕 著
世の中にはもうこれ以上生きていくのが辛く
自らの命を自ら絶とうと決心する人がいる反面
何とかして命を永らえさせてやりたいと願う人もいます
この物語は死を決心した男に起こった不思議な成り行きの話です
日常的な語り口で文学的とは言いがたい文章でありながら
最後まで読ませてしまうのは その内容が考えさせられるからです
知る人ぞ知る タレントがその名前をかくして応募
第5回 ポプラ社小説大賞を受賞した話題作です
私は病院ボランティアをしていて 移植が身近なものであるので
興味深く読みましたが 患者様にはお勧めしようとは思いません
ドナーカードにサインをして持ってられる方は
一読の価値があるかも知れません。