づれづれ気儘日記です

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お伊勢参り

2017年04月11日 08時39分00秒 | 旅行

 しばらく夫婦で旅行に行くことがなかった。

仲が悪かったからなのかどうかは、我がことながら定かでない。


 ちょうど家内が定年退職(すぐに再任用で引き続き働くのだか。)の

区切りでもあるし、かねてからお伊勢さんに行きたいと彼女は言い続けていたし、

気分転換にもいいかなと思い、重い腰を上げて、お伊勢参りに出かけた。


 大阪からだと往復高速道路で、約400キロ、5時間ほどである。

元気な頃だったら、日帰りも可能な処なんだろうけど、なにせ体力に自信がない。

それにせっかくなので、ゆっくり見れる処はすべて見たいと思い、

神宮近くの女性向けのホテルに一泊することにした。


 家内の定年退職の祝いもあるので、

食事の美味しいところで、部屋に露天風呂があったりと、ちょっといい宿を奮発した。

・・・愛犬は家で娘が面倒を見てくれた。



 肝心のお伊勢参りは、江戸時代から親しまれていたルートで回ってみた。

初日は、二見が浦で、夫婦岩・二見興玉神社、賓日館(ひんじつかん)を見、

    


そのあと、伊勢うどんを食した後、伊勢神宮・外宮を巡り、その日は宿で一泊。

次の日、朝早くに、伊勢神宮・内宮をすべてゆっくりお参りし、

  

  

そのあとは、おはらい町・おかげ横丁へ立ち寄り、赤福を食べ、

伊勢醤油や石蓴を土産に買って、混み合ってくる中、



伊勢志摩スカイラインを登り、朝熊山・金剛證寺へ。

 

朝熊山の頂上は、天気が良ければ、富士山まで見通せるようで、

紀伊半島の山山の起伏が自然のたえなる仕業で、美しい景色に仕上がっている。

神秘的な気配を醸し出して、日本の古来からの山の風景を見せてくれる。

遠路、一生に一回の伊勢参りの最後の〆に観る景色としては、

朝熊山からの眺望ははずせないだろうな、と思いながら昔人の苦労に思いをはせ、

命懸けのお伊勢参りに過去の人々の人生を感じた次第である。










 一泊二日のお伊勢参りだったが、その雄大さに圧倒された。

気持ちが洗われるような空間に、参拝しているときはすっかり浸ってしまって、

身を委ねる感じになってしまう。

心地の良い時間が過ぎるのが自分の中でよく分かった。

そして、その空間を作り上げるための壮大な仕組みにも驚かされる。

脈々と続くその仕組み、営みには畏怖の念さえ抱かされる。

つまり、人間が素直になれる空間なんだな、とお参りを終えて、

しみじみと感じさせられた。


 お参りではあまり多くの願いをお願いしてはダメだそうで、

感謝の気持ちを表すのが良いらしい。

ぼくは、家内安全の感謝と、亡くなった愛犬の安寧のみお願いして、帰路に就いた。

無作法だっただろうか。





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