昨日、先月から通っている陶芸教室の先生から手紙が来た。
『なんやろう・・・。』、開封すると、
今週土曜日の教室を急用のため中止します、というお知らせ。
先生独特の字体の文章のコピーと、自筆の一言が添えられていた。
お母ちゃん曰く、『汚ったない字やね。』
・・・・・・。芸術家的な字と言うべきだろ、と心で思う。
しかし、『今どき、手紙かぁ~。』
なんとも不思議な気持ちになった。
当然のことながら、電話番号は、入会の時に書いてある。
電話なら安く済むのに・・・、と思ったが、
手紙もまた風流な感じでいいのかな、と少し納得。
と、しばらくしてから、アッと気付いた。
生徒さんは、おそらく20人くらいいる・・・。
皆さんに電話で連絡を取ろうと思うと、結構厄介だ。
それに年配の人も多いし、電話だと時間もかかるかも・・・。
そこで、手紙。
これなら確実に着くし、ハッキリと日付の確認もできる。
なるほど!!、と改めて納得した。
そんなことがあって、フト考えた。
電話が家に付いたのは、いつだったか・・・??
幼稚園の頃、住んでいたアパートの社宅に初めて電話が付いた。
でも、それは、1棟に1台・・・つまり、呼び出しの電話。
自宅に付いたわけではない。
自宅に電話が付いたのはいつだったのか、記憶がない・・・・・。
思えば、子供の頃には電話は全く無用のものだったから、
記憶に残ってないということなんだろう。
電話が記憶に現れるのは、高校生の頃。
隣町の同級生たちと電話で連絡を取ることが増えた。
以降、学生時代は、電話のない生活が続いた。
学生の頃、付き合っていたお母ちゃんに連絡するのも大変面倒だった。
急に会えなくなった時、下宿の先輩に代わりに行ってもらったこともあったなぁ。
お互い電話のない生活だったから、連絡の取りようがなかったのだ。
ようやく自分の家に電話が付いたのは、結婚した時。
以来30数年・・・。
ダイヤル式からプッシュホンに代わって、ファックス電話に子機、やがてISDN、今は、IP電話。
そして、時代は、携帯からスマホ。
LINEやらコムやら、無料通話やスタンプやら、理解不能の世界が増えてきた。
諦めの気持ちも若干あるが、今のこの生活に必要であれば使ってみたい、
とも思っている。
こんなことを書くと、少し年寄り臭いかもしれないが、
アナログの時代、そして手紙もまたいいな、と思っている自分がいる・・・。
それと、こんなにいろんな道具がそろったことで、
恋愛の方法も変わったんだろうと思う。昔は、会うことさえ難しかった。
心の葛藤やら、すさまじいものがあったなぁ。
変にノスタルジーにひたってしまった・・・・・。
セピア色の時代が蘇ってくる。