あした悠々倶楽部通信 2月号 NO.44
2024年は、「今まで通りの当たり前なんてないのだ」と心に刻む始まりとなりました。被災された方々へ心からお見舞い申し上げます。今まで通りではなく、当たり前の日常を喜びと感謝の中で暮らしていく年にしていきます。「いてくれてありがとう」という思いが自然と湧きあがります。その思いを、自分の腸内細菌にも、遠い海の向こうの人々へも、同じように送りたいと思います。
大注目*健康長寿にはやっぱり腸内環境、そして食物繊維!
健康長寿の町として一躍有名になっているのが京都の京丹後市です。京丹後市で暮らす方々は、100歳以上の方が全国平均の約3倍もいらっしゃるのだとか。健康長寿の秘訣は何でしょうか。5年をかけて京丹後市の研究をされた内藤裕二さんの研究結果をご紹介したいと思います。
健康長寿のポイント1 筋力
生物学的老化のスピードの速い人の特徴は、①歩行速度の遅さ②握力の弱さだろうです。またバランス能力や聴力視力も重要だそう。握力が低いほど認知症の発生率も高くなるそう。京丹後市の方々の多くは農作業をしているので、自然と足腰や握力を鍛えられているとのことです。
ポイント2 見た目
お化粧ではなく、そのままの見た目も大事なのだそうです。顔の見た目が若い人は体も若いという研究結果があり、さらに最近老化と腸内環境に深い関係があることも分かっています。若いネズミの糞便を年老いたネズミに移植したらそのネズミが若返り、握力も回復するという研究結果もあるそうです。なので、できるだけ若い人と友達になること。それから老化について否定的でないこと、見た目の若さがそのまま健康寿命に関連しているそうですよ。
ポイント3 食物繊維を豊富に含む食事
京丹後市に住む人の腸内には、京都市に住む人と比べ「酪酸」を生みだす菌の割合が1.7倍も多く生息していたそうです。普段の食事で、根菜類や海藻類、豆類を豊富に摂る、さらにもち麦も日常的に摂取している方が多いそうです。食物繊維を摂取することによって、小腸でおきるさまざまな現象や炎症を食物繊維が抑制してくれている、その結果として脂肪肝が抑制されたり、筋肉の萎縮が抑制されたりしているのではないかと考えられています。
ポイント4 多様であること
食物繊維が良いというのはわかっていても、腸内環境を良くする食べ物は何か、というのはわかっていないそうです。どの菌が良いというのではなく、多様性が大事。腸内細菌が多様であれば、健康長寿でいられるし、逆に菌の種類が減って寂しくなってくると病気のリスクが高まるのだそうです。
内藤さんによれば、腸内環境は頑張れば二週間で変わるそう。食物繊維をしっかりとって、腸内細菌の喜ぶ暮らし、まずは意識することから始めましょうね!
じぃじばなし
★新年早々の能登地方を中心とする巨大地震、被災された方々にお見舞い申し上げます。まだまだ緊急支援が必要な状況ですが・・・能登や珠洲という地名はアイヌ語だそうです。半島とか岬という意味なのだそう。能登地方には真脇遺跡などの縄文遺跡があります。真脇遺跡からは大量のイルカの骨が発掘されていますが、能登地方では比較的最近まで、イルカを食する文化が残っていたそうです。そういう能登から、縄文の復興のような生命系の豊かな産業・生活が再生してくれることを願います。
★私たち人類は、地球という大きな生命体の表面に生息する「常在菌」のようなものだと思っています。腸は空洞ですから、腸内細菌も実は人体の表面に生息している常在菌です。常在菌のバランスが崩れると人体の健やかさが崩れるように、人類という存在のバランスが崩れると、地球という生命体の状態も乱れて、人類そのものが生息しにくくなると思ってきました。
★しかし、怖れや心配は免疫力を低下させます。自分という存在を共生の喜びの場に切り替えていきましょう。腸内細菌たちを、多種類たくさんの食物繊維と無条件の感謝と祝福の心で豊かに育み、自分自身を共生の喜びの場に造り替えていきましょうね!
★「これならできる自然菜園」(農文協)とても分かりやすい本でした。「耕さず草を生やして共育ち」というサブタイトルも良いですね。自然農法に興味のある方におススメいたします。