放射能拡散予測が、原子力規制委員会から発表された。7日間で100mSvになる予測結果が示された。
アメリカの原子力規制委員会(NRC)が使用しているコンピュータ・システムで計算したそうだ。
日本には「SPEEDI」があるのにそれを使用しない。
SPEEDIの信頼性がないのでしょうね(小生も昨年チェックしましたが公表状況がまるでダメで使用できないと思いました)。
アメリカのシステムを使用したならばいくら費用がかかったのですかね。
シミュレーションは、前提条件で結果が大きく相違するものです。
調査してみると、昨年1年間の風向、風速、降雨量を基に、8760時間(24H×365日)観測の時間毎のデータを使用。16方位の直線上でデータを蓄積し、7日間の積算被曝線量が100ミリシーベルト(mSv)に達する地点を地図上に示したそうだ。
この地点より内側はの線上は、より放射線量が高いことになる。
<問題点>を列挙すると
1)地形に大きく影響するのに、それが考慮されてない。
アメリカは平坦な平原なので、このシミュレーションで十分だが日本ではダメですね。
現に福島原発事故で地形の影響で大きく放射線量が相違していた。
2)風は季節によって変化するので、少なくとも1ケ月毎のデータでなければならない。
(百歩ゆずっても、春夏秋冬の4データの結果が欲しい)
3)風についても、結果的に平均化された風等が使用されているように思える。
事故を想定するならば、最悪値データ(風等)でシミュレションしなければならないと思う。
4)放射能拡散は、地形を考慮すると山でガードされたエネルギー(放射能)は別の場所へ拡散するので、その分高くなる。つまり円内(30km)に収まらないことになります。
<結論>
「30km範囲で安全性が確保できる」との結論を得るための情報公開と思えてなりません。
図は、読売新聞 2012年10月24日夕刊から引用