ちょっぴり腐女子な、つれづれ愚痴日記

 ぐだぐたな日々を愚痴りつつ、のんびり綴っています。気が向いたときに更新。

歯が痛い(腐女子ネタ)

2020年01月25日 | 腐女子ネタ

 腐女子ネタの妄想が爆発? というか、今気づいたのだけど、このブログ、フォントサイズが何もしないと16pxサイズらしいです。(私の設定ミスかもしれないけど…) 久しぶりにブログを書くと、色々忘れていて大変です。ちなみに、自分の放置している腐女子専用のサイトに外部からアクセスしてみました。イヤー、放置も放置でした。でもって、もう一つのブログ。ヤプログ!なんですが、1月31日12:00をもって閉鎖されます。記事の数々を引き取ろうか、そのまま放置で消しちゃおうかと、今、悩んでいます。
 記事を引き上げるのなら、この週末しか作業ができない。インフルエンザがまた、流行りだしているので、仕事が忙しくて…。しかも、同僚が一人、肺炎でダウン。、年末から同僚がインフルエンザや肺炎で交代でダウンしています。うーん。こんなことは初めてかも。(インフルエンザは毎年、誰か罹ってしまいますが…

 そんな中、腐女子妄想です。サイトの修正もしたいのですが、ホームページビルダーをこのパソコンに入れていないので、原稿にすらアクセスできない状態です。でもって、保存場所が今はないMDに保存してあるので、それにアクセスするためには、前のパソコン(DELL製のVISTA)を起動する必要があります。それがホームページが放置する最大の理由だったりします。他にもあったかもしれませんが、すでに時間が経ちすぎて忘れているLunaでした。

              歯が痛い(将軍×行灯)

 朝から何となく歯が痛い気がしたが、新学期始め、しかも入試の準備が始まる時期である。東城大学医学部付属病院に勤務する田口公平は、取りあえず、出勤することにした。痛みが酷くなったら、付属病院の歯科に見て貰えばいいか。などと、少々、いい加減な気持ちでいた。

「うーん」
「あらっ、田口先生。どうされたのですか、さっきから何度も唸っていらっしゃいますよ」
「ああ。すみません。何か歯が痛いような、痛くないような…」
 不定愁訴外来の専属看護師、藤原の指摘に、田口は首を捻りつつ答えた。
「むし歯だと大変だし、歯髄に何かあったら、もっと大変ですよ。早めに歯科を受診しておいたがいいのではないですか? これから、大学も忙しくなるでしょうから…」
「…そうですね…」
 とは言っても、なかなか歯科には行きたくない。あのガリガリと歯を削る音や、口の中にあふれる唾液の感じなどが不快なのだ。
「もう少し様子を見てからにします」
 まだ、気になるという程度なのだ。今すぐ歯科受診は必要ないだろうと、田口は考え、本日の業務を続けた。

 お昼。藤原看護師は、食事を取ってきますと言って、部屋を出て行った。田口もそろそろ昼にしようかと机上に広げた書類を簡単に片付けると、よいしょと背伸びをしつつ立ち上がった。部屋のドアに鍵をかけて、オレンジ新棟へと向かう。本当ならあまり行きたくない場所だが、オレンジの平和?と自分の心の平安のためだけに、毎日、田口は通っていた。
 今日も血に会いませんように。血が苦手な田口にとって、オレンジ新棟の一階にある救命救急センターは鬼門中の鬼門だ。病院実習の折、手術室見学で卒倒し、血を見ないですむ確率が高い神経内科を専門とした経緯がある。
 本館からオレンジにつながる一般人立ち入り禁止の裏ルートを通って、田口はオレンジ一階の自動ドアをくぐる。その先は、救急患者が運ばれる初療室ではなく、治療後の経過観察室になるので、田口の苦手な血だらけには出会わない。
「こんにちは」
「田口先生。お疲れ様です。今日は在室ですよ。午前中のヘリで搬送された患者さんも落ち着きましたから」
 すかさず、すっかり顔見知りになっている看護師や医師が声をかけてくれる。
「それは良かったです。今日の天気はいかがですか?」
「…曇り…ですかね」
 救命救急センター、ナンバー2の佐藤がめざとく田口に話しかけてきた。
「そうですか。朝は機嫌良く出て行ったけどな」
 変だなぁと、田口が首を傾げれば、
「ヘリが着いたとき、速水先生、教授連絡会に出ていて、こっちで全部対応したのが気に入らなかったというか…」
 なんじゃそれ。の報告が佐藤から届いた。
「相変わらず、意味分からない奴。自分がいなくてもスタッフがきちんと対応できることが、どれほど安心できるか、いい加減、理解しろって感じですね。自分の幸せって気づかないものですけど」
「……。いやー、さすが、田口先生ですね」
 田口の呆れたかえった発言に、佐藤は感心する。

「自分の幸せには気づかない。確かに、速水先生と一緒に仕事ができるのは、幸せと言うよりもありがたいんですよね」
 そんな意味じゃないんだけど。と、田口はいつもいつも上司の怒りや八つ当たりを受けながらも、後輩たちの指導もするという中間管理職の悲哀を背負っている佐藤に、脳内で呟いた。
「逆に、そんな風に考えられる佐藤先生が、私はすごいと思いますが」
 素直に感想を口にすると、
「えっ!」
と、佐藤が驚いた。それ続けて田口は、
「速水にはこんなにも自分をわかってくれている人がいるのが、私には羨ましいです」
 にっこり笑顔で付け加えた。

「おい、佐藤ちゃん。いつまで、行灯とくっちゃべっているんだよ。5分で回診してこい」
 突然、後ろからよく通る低い声が不機嫌そうに届いた。それに、佐藤は振り返ることなく、
「5分は無理ですよ」
と応じる。すかさず、
「あん? できないって言うのか? ああ?」
と、突っ込まれる。田口は振り返ると、声の主に、お前なぁとぼやく。
 オレンジ新棟一階、救命救急センター部長、速水晃一。通称『わがまま将軍』。その圧倒的カリスマ性は、院内だけでなく、桜宮市にも轟いていた。もっとも、その一端には、彼の外見も大きく関係していたが…。
「行ってきます」
 佐藤は逆らわないのが一番の薬と、長年の経験から知っている。なので、さっさと、じゃあ、田口先生、後でと言い残して、回診へと向かった。
「でもって、お前はこっち」
 速水は佐藤を見送ると、田口の手首を掴んで引き寄せた。その手に逆らわず、
「はいはい。腹減ってると、ほんと機嫌悪いよなぁ」
と、田口は速水の頭をぽんぽんと軽く叩いた。
「うっせぇ。俺は今、行灯不足なんだよ」
 ぶつぶつ言う速水。端から見れば、仲のいい医者同士がじゃれ合っているとしか見えない。
「会議、お疲れさん。お前も真面目に会議に出るようになったんだな。よしよし、成長したな」
「来年度の予算請求だから、出ないわけにはいかないだろうが」
「確かに。それは大変だったな」
 田口は改めて、速水にいい子いい子をしてやる。それに速水は、あんどーんと言いながら、甘える。以前はこんな風に速水に人前で甘えられるのが嫌だったが、今ではそんなもの気にならなくなった。面の皮が厚くなったのか。諦めなのか。自分でもよく分からないが…。しかし、この状況をいつまでも続けるのは恥ずかしいので、
「速水、腹減った」
と、田口が速水に訴えれば、すかさず、おおと声が帰って来て、田口は手首を掴まれたまま、部長室へと引きずられた。

 部長室に行く間に、田口はやっぱり歯が痛いかもと思った。速水は田口を拉致してくると、すかさず、
「食うぞ」
と宣言して、机の引き出しから、弁当を取り出した。田口が、このお弁当、いつ速水に渡したっけ? などとのんびり考えていると、
「行灯は、お茶でいいか?」
と尋ねられたので、
ああと返事した。作ったのは確かに自分だったが、どこに置いていたのか記憶がない。まあ、いいか。無駄にならなかったから…。相変わらずの田口だ。
 速水が入れたお茶を前にして、
「「いただきます」」
と、同時に手を合わせる。
「俺、どこにこれ置いていたっけ」
「テーブルに何時ものように置いてあった。何だ? もう呆けか?」
 速水が茶化すように笑う。

「そうじゃなくて、朝からちょっと気になることがあって…。まあ、大したことじゃないけどさ」
「何だよ。気になるだろうが」
 田口のことは何でも知りたい速水だ。

「あっ」
 一口、ブロッコリーを口に入れた田口は顔をしかめた。
「どうした?」
「歯が変…」
「痛むのか?」
 心配そうに速水が田口を覗き込む。
「いや。…やっぱ痛い…かも」
「はっきり説明しろ」
「実は今朝もちょっとだけ痛かったんだ。奥歯が噛み合うと、ズーンと痛む」
「親知らずじゃないのか」
 せっせと箸を動かしながら、速水は言う。
「うーん。そのあたりかな」
「後で、診てやるよ。歯科は専門外だけど、ある程度は分かるからな」
「歯科に行こうかとも思ったんだけど、予約取るのも面倒だし、時間調整も面倒くさいから、助かるよ」
「そんなの藤原さんに頼めば、簡単だろう」
 速水が呆れる。
「それはそうだけど、あんまり借りを作りたくないんだ」
「ふーん」
 田口より藤原との接点が大きい速水は、彼女の凄さというか、恐ろしさを知り尽くしているので、今更、借りなんて…である。
 

 そんなで、仲良く昼食を食べ終わると、速水は田口を連れて、救命救急センターの医局へと向かう。勝手知ったる医局で、しかも、田口がしょっちゅう来るので、田口の席が用意されている。
「田口君。明日、私当直。何かおいしい物、差し入れして。お願い」
「和泉、なんだそれ。一応、満天が0時まで開いてるだろう」
「それが、夜中にがっつり系を食べていたら、検診で軒並みD判定貰った」
「D?」
「そっ、不規則食事だから仕方ないけど、次回、改善していないと部長に休みを増やすって言われてー」
「…そうだろなぁ」
「だから、田口君に差し入れ頼んでいるわけ」
 テへっと和泉が首をすくめた。過酷な救命救急センターに勤務している彼女に同情はするが、Dはないだろう。
「俺に差し入れねだるより、栄養士に相談したが早くないか?」
「えーっ! うちの課で唯一、A判定の速水先生の食事担当は田口君じゃない。あんな生活していて、Aずるい。もとい、凄い。
なので、ついでに、私のも作って❤」
「速水がA?」
「うん。この前、みんなに自慢していた」
「それ検査機械が壊れていたんじゃないのか」
 田口が声を潜めると、
「そう思う?」
 
と和泉が呟いた。更に田口は、
「でなければ、血液をすり替えたとか」
「それはない。だって、誰が速水先生の採血をするのかで、揉めたらしいから」
「相変わらず、みんな好きだなぁ」
 速水の院内人気は、毎年、不動の一位だ。でも、何であんな生活をしていて、A判定? 俺ですら、B判定なのに。田口が首を捻ったときだった。

「おい! 行灯、旧交を勝手に温めるな」
 田口に後ろから、速水が軽いヘッドロックをかましてきた。
「はいはい。取りあえず、俺の歯をチェックしてくれ」
「えーっ。田口先生、むし歯?」
 すかさず、和泉の突っ込みが横から入る。
「何で、みんな歯が痛いって言うと、むし歯なんだろう。この年のむし歯は少ないだろうに…」
 不満を口にすると、
「やっぱりcommon diseaseだから」
と和泉に言われ、田口はそんなものかと思いつつ、素直に口をアーンと開けた。速水はどこから持ってきたのか、歯鏡を片手に田口の口の中を見る。
「ここら辺か?」
「あ゛ん」
「…別に腫れてもいないし、変色もしていない。水は染みるか?」
「今の所、無い」
「なら、様子見か」
「だったら、歯科予約は延期だな」
 ほっとした顔で田口は笑った。それを横で見ていた和泉が、
「速水先生、奥歯付近が痛い原因の1つにかみ合わせがあるらしいですよ。この前、長谷川先生が歯が痛くて歯科に診て貰ったら、かみ合わせが原因で、寝るときに装着するマウスピースを作らせられたって言っていました」
 脳外科出身の長谷川も、この救命救急センターでは古参に入る。速水がその実力を見込んで、スカウトしてきた逸材だ。
「噛み合わせか。やっぱ行灯、歯科に行ってこい。歯は大事だぞ。俺が予約を入れておく」
「は? そんなの自分で入れるから…」
「うっさい。お前はそう言って、いつも適当に流しているだろうが、弁当だって作っても持って来るのを、ちょくちょく忘れやがって。だから、俺が持って来る羽目になっただろうが」
 
 速水が弁当事情を暴露する。
「田口君、それもったいない過ぎて笑う」
「速水、プライベートを話すな。和泉もスルーしろよ。恥ずかしいから」
 田口の声にえーっと、速水がとぼける。オレンジでは速水が田口がらみで、言わなくていいプライベートをしゃべるので、いつも陰で迷惑を被っている。ただでさえ、同居(同棲ともいう)しているのがばれているだけでも隠れたいぐらい恥ずかしいのに…。
「いいじゃん。私も田口君みたいなお嫁さん欲しい」
「…和泉。お前…疲れてんなぁ

「分かる? なので、夜食差し入れよろしくね。じゃ、回診行ってきます」
 和泉は一瞬にして、救命医の顔になると医局を出て行った。

「くも膜下出血の患者のオペ終了。脳外科に挙げてきました」
 入れ替わりに、長身の長谷川が戻って来て、速水の姿を見つけるなり、報告した。
「ご苦労。ところで、長谷川。歯科にかかっているのか」
「部長が何でそれを知っているのですか?」
「和泉が言っていた」
「あいつ…。最近、オペの後半ぐらいから、歯が痛くなることが増えたから、歯科に行ったんですよ。そうしたら、奥歯のかみ合わせが原因って言われて、無意識に歯を噛みしめるらしく、寝るときにマウスピースを装着しろと言われました」
「で?」
「当直時はしていませんが、おかげで幾分楽になりました。が、痛みは完全には取れていないので、オペ中にもはめたがいいかもと言われているんですが…。さすがにそれは」
「無意識に奥歯を噛みしめてしまうのが原因か…」
「はい」
「ありがとう。いい情報だ、長谷川」
「あ…、いいえ」
 何に対して、速水からお礼を言われたのか分からないまま、長谷川は自分の席に座ると、パソコンを操作し始めた。

 ※ そして、また続きます。(続くのだろうか?)



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