スイスに住んで約三十年、スイスの名物料理チーズフォンデュの話はそろそろ出てもいい頃か・・・。
とにかく料理にせよ何にせよ、『スイス』について語るのは簡単なことではない。
スイスに来てすぐ観光ガイドになって15年間、日本人観光客にスイスを説明するふりをしたけど、正直スイスについて
何にもわかっていなかった。・・・ことは間違いない。
本来なら九州ぐらいの大きさの国なんだから、国中を走り回って、観光ガイドブックで勉強すればなんとかなりそうな気がするが
現実のスイスは、ドイツ語、フランス語、イタリア語それにおまけのようなロマンシュ語という聞いたこともない言語を持つ国で
アルプス山脈やジュラ山脈、それに湖なんかで街々が隔てられていて、忘れていたけどドイツ語は、読むときはドイツ語で話すときは
スイスドイツ語というドイツ人が聞いてもサッパリわからない言葉である。
30年前にスイスに来た時、私は片言の英語しか出来ない…身分でありながらだいそれたスイス観光ガイド(一重に食うため)を始めたが
ヨーロッパでたぶん一番ガイドが難しい国に来てしまったのだ。・・・
それはともかく、チーズフォンデュであるが、スイスに初めて来た時、スイス人のにわか恋人がレストランでスイス名物『チーズフォンデュ』を
振る舞ってくれたが、その、あまりにもシンプルな料理スタイル、溶けたチーズにパンを絡めるだけの料理に私は心底ビックリ。
だいたいチーズというものを、ほとんど食べたことのない道産子(38年前ぐらいの話ですが)に、ひたすらチーズとパンだけの味というのは・・・。
いくら何でも2口以上は耐えられず、ギブアップ。 そのせいもあってか恋人関係も解消された。
その後、相方と結婚してスイスに住むようになり、義理の両親宅へ時々お邪魔した際、義母がチーズフォンデュを振る舞ってくれるようになった。
それを食べているうちに、少しずつ馴染んでゆき、最後には義父と一緒になって鍋の底のチーズをパンでこそいで食べるようになっていた。
チーズフォンデュは日本でいう『鍋物』にあたる。寒い冬にできるだけ大勢で食べるともっと美味しい料理だ。
ガイドの時、勉強したがチーズフォンデュは昔農家の人が固くなってしまったチーズをワインで溶かし、それにパンを付けて食べる…
ところからはじまったらしい。
だから(?)基本的にチーズフォンデュはアルプスの山岳地方のもので、それが少しずつスイスの都会に進出してきたようだ。
だから(?)ワイン好きのニコルも若い頃はチーズフォンデュは嫌いで、好きになったのは私と一緒に実家で食べるようになってからだ…という。
日本人の食生活と比較してチーズフォンデュから推測できることは、日本人の味覚に対する『好奇心の強さ』ではないだろうか。
スイスだけではなく、ヨーロッパ各地で寿司はすっかり定着し、最近はラーメン屋がボチボチあちらこちらで見かけるようになってきた。
西洋人の『味覚の覚醒』に日本の食文化が確実に影響を及ぼしているのだ。
元旦とは思えない気温14度の快晴のレマン湖であった。
ステップにチーズフォンデュのような粘りをみせなきゃならないのです。
もう耳にタコのように聞いていましたが、
さすが、スイスお住まいの馬骨さまの記事に
堂々登場ですね。
フォンデュは軸になる足をPlieして
動く足を曲げて伸ばすPasです。
そのステップは正しくやっても
間違ってやっても
見た目にあまり差が無いから
間違ったまま10年やっても
その間違いに気がつけないです。
ですが、一度正しくやって
本当に筋肉をもろに感じたら
バレエが真に感じられるステップでもあります。
私が趣味バレエから
舞台バレエを目指すようになったのも
そのフォンデュの粘りをもろに感じたからです。
坐禅の坐りも
フォンデュのように坐りに粘りがでて
溶けてきたら
元の硬いものが溶けて
形が変形するのでしょうね。